准看護師が働ける職場|いちばん多いのは診療所の32.8%。介護保険施設等にも25.4%がいます

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目次

30秒でわかるまとめ

  • 准看護師がいちばん多く働く場所は、診療所の32.8%です令和6年末の准看護師のうち、診療所は76,542人、病院は76,226人でした。看護師は病院が65.7%を占めます。
  • 介護保険施設等には、准看護師の25.4%がいます看護師の7.9%より高い割合です。多いのは居宅サービス事業所17,156人、介護老人保健施設16,071人です。
  • 居宅サービス事業所では、准看護師の比率が40.1%です看護師と准看護師を合わせた人数に占める准看護師の割合です(編集部試算)。病院では7.8%でした。
  • 介護保険施設等では、准看護師の46.0%が60歳以上です病院は30.6%、診療所は31.6%です。30歳未満の准看護師10,366人のうち65.6%は病院にいます。

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※准看護師と看護師の法律上の違いと人数の比較は准看護師と正看護師の違い、働く人の数の推移は准看護師は廃止されるのかで扱っています。

病院で働く医療スタッフ(准看護師)

まず資料:准看護師の働く場所は、2年ごとの届出で数えています

この記事は「働ける職場」を、実際に働いている場所の数字で見ます。もとになるのは次の条文です。

「業務に従事する保健師、助産師、看護師又は准看護師は、厚生労働省令で定める二年ごとの年の十二月三十一日現在における氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年一月十五日までに、その就業地の都道府県知事に届け出なければならない。」

出典:保健師助産師看護師法(e-Gov法令API 法令ID 323AC0000000203)第33条(原文どおり)

この届出を集計したのが、厚生労働省「衛生行政報告例(就業医療関係者)」です。本記事は令和6年末現在の第11表-1(准看護師)と第8表-1(看護師)を使います。この2つの表は2026年9月28日に訂正が出ており、本記事は訂正後の数字を使っています。准看護師の総数は訂正の前後で変わっていません。

表は働く場所を10の区分に分け、一部をさらに細かく分けています。介護保険施設等は、概況の注でこう説明されています。

「「介護保険施設等」とは、「介護老人保健施設」「介護医療院」「指定介護老人福祉施設」「居宅サービス事業所」「居宅介護支援事業所」等をいう。」

出典:令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況 表2 注2(原文どおり)

パソコンを使う白衣の女性

ここが本題:診療所32.8%・病院32.7%で、ほぼ同じ人数です

10区分を、准看護師の多い順に並べます(区分名は原文どおり)。右の2列は同じ年の看護師です。

働く場所准看護師構成割合看護師構成割合
診療所76,542人32.8%194,668人14.3%
病院76,226人32.7%895,967人65.7%
介護保険施設等59,268人25.4%107,981人7.9%
社会福祉施設10,832人4.6%28,092人2.1%
訪問看護ステーション6,293人2.7%91,021人6.7%
事業所1,066人0.5%5,879人0.4%
保健所、都道府県又は市区町村870人0.4%10,795人0.8%
看護師等学校養成所又は研究機関60人0.0%16,790人1.2%
助産所30人0.0%220人0.0%
その他1,835人0.8%11,751人0.9%

出典:衛生行政報告例(令和6年末)第11表-1・第8表-1(実人員)。構成割合は編集部試算で、たとえば准看護師の診療所は 76,542 ÷ 233,022 × 100 = 32.8、看護師の病院は 895,967 ÷ 1,363,164 × 100 = 65.7

10区分を足すと、准看護師・看護師とも総数と一致します(編集部で検算)。

准看護師は診療所と病院にほぼ同じ人数がいて、次に介護保険施設等が続きます。看護師は3人に2人が病院です。病院以外の9区分で働く人は、准看護師では156,796人で 100 − 32.7 = 67.3%、看護師では 100 − 65.7 = 34.3%です(編集部試算)。准看護師は看護師より病院の外に広がっています。

医療スタッフの女性

介護保険施設等の25.4%は、居宅サービス・老健・特養に分かれます

介護保険施設等の准看護師59,268人を、表の内訳で見ます。

介護保険施設等の内訳准看護師准看護師全体に対する割合看護師
居宅サービス事業所17,156人7.4%25,582人
介護老人保健施設16,071人6.9%29,611人
指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)13,473人5.8%26,581人
介護医療院3,796人1.6%7,037人
居宅介護支援事業所805人0.3%2,195人
その他7,967人3.4%16,975人

出典:衛生行政報告例(令和6年末)第11表-1・第8表-1。割合は編集部試算(たとえば居宅サービス事業所は 17,156 ÷ 准看護師の総数 × 100 = 7.4)

6つを足すと59,268人で、介護保険施設等の数と一致します。いちばん多いのは居宅サービス事業所で、介護老人保健施設や特別養護老人ホームより多くなっています。表は居宅サービス事業所の中を分けていません。

介護保険の外の社会福祉施設10,832人は、老人福祉施設5,006人、児童福祉施設1,719人、その他4,107人です。

看護師では、診療所で働く人の42.9%が50歳以上です(病院は24.0%)。病院と診療所で働く看護師の年齢構成と雇用形態の違いは病棟とクリニック、どっち|50歳以上の看護師は、診療所42.9%、病院24.0%ですで扱っています。

診療所の准看護師の8割は、無床診療所で働いています

表は診療所を、入院用のベッドがある有床と、ない無床に分けています。診療所の准看護師76,542人は、有床15,336人、無床61,206人です(看護師は有床26,413人、無床168,255人)。

出典:衛生行政報告例(令和6年末)第11表-1・第8表-1

診療所の准看護師のうち、無床は 61,206 ÷ 76,542 × 100 = 80.0%です(編集部試算)。無床診療所の61,206人は、准看護師全体の26.3%にあたり、この1つの内訳だけで介護保険施設等の合計を上回ります。

有床の診療所の人員の決まりはクリニック看護師の人数と仕事内容、診療所で短い時間で働く看護職員の数はクリニック看護師のパートで扱っています。

診療所の側から見ると、有床の診療所は5,641施設で一般診療所の5.4%です。主な科が内科の診療所では有床は3.5%でした。クリニックの診療科の選び方|主な科で数えると内科が48.7%。入院設備がある診療所は5.4%ですで扱っています。

看護師と並べると:居宅サービス事業所では准看護師が40.1%

同じ場所で働く看護師と准看護師を合わせた人数のうち、准看護師が何%かを場所ごとに出しました(編集部試算。保健師・助産師は含めていません)。

働く場所准看護師看護師准看護師の割合
居宅サービス事業所17,156人25,582人40.1%
有床の診療所15,336人26,413人36.7%
老人福祉施設5,006人8,844人36.1%
介護老人保健施設16,071人29,611人35.2%
介護医療院3,796人7,037人35.0%
指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)13,473人26,581人33.6%
無床の診療所61,206人168,255人26.7%
病院76,226人895,967人7.8%
訪問看護ステーション6,293人91,021人6.5%

出典:衛生行政報告例(令和6年末)第11表-1・第8表-1。たとえば居宅サービス事業所は 17,156 ÷(17,156+25,582)× 100 = 40.1

表の上から6つ(居宅サービス事業所から特別養護老人ホームまで)では、看護師と准看護師の3人に1人以上が准看護師です。病院では13人に1人ほどです。

年齢で見ると:30歳未満は病院に、60歳以上は介護保険施設等に多い

第11表-1は、働く場所ごとに年齢階級も分けています。30歳未満(20歳未満・20〜24歳・25〜29歳の合計)と60歳以上(60〜64歳から85歳以上までの合計)を出しました(編集部試算)。

働く場所准看護師30歳未満60歳以上
病院76,226人6,800人(8.9%)23,318人(30.6%)
診療所76,542人1,919人(2.5%)24,171人(31.6%)
介護保険施設等59,268人1,121人(1.9%)27,275人(46.0%)
うち居宅サービス事業所17,156人226人(1.3%)8,928人(52.0%)
社会福祉施設10,832人194人(1.8%)4,651人(42.9%)
訪問看護ステーション6,293人230人(3.7%)1,724人(27.4%)

出典:衛生行政報告例(令和6年末)第11表-1。かっこ内はその場所の准看護師に対する割合で、たとえば介護保険施設等の60歳以上は 27,275 ÷ 59,268 × 100 = 46.0

准看護師全体では、30歳未満が10,366人(4.4%)、60歳以上が82,751人(35.5%)です。30歳未満の65.6%は病院で働いています(6,800 ÷ 10,366 × 100)。一方で60歳以上の割合は、介護保険施設等が46.0%、居宅サービス事業所では52.0%と半分を超えます。

看護師でも、25歳未満の95.6%は病院で働いています。病院と訪問看護ステーションで働く看護師の年齢構成の違いは訪問看護と病棟の違い|40歳以上の看護師は、訪問看護ステーション68.5%、病院48.4%ですで扱っています。

雇用形態:正規雇用の割合は病院76.5%、介護保険施設等59.9%

第13表-1は雇用形態も分けています。正規雇用の意味は、概況の注のとおりです。

「「正規雇用」とは、施設が直接雇い入れた者であって、契約期間が限定されていない者をいう。」

出典:令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況 図1 注1(原文どおり)

働く場所准看護師の正規雇用看護師の正規雇用
病院76.5%(58,312人)89.9%
診療所70.7%(54,136人)68.8%
訪問看護ステーション65.5%(4,125人)74.5%
介護保険施設等59.9%(35,498人)59.9%
うち居宅サービス事業所46.3%(7,951人)41.4%
社会福祉施設55.6%(6,027人)58.0%
総数68.6%(159,828人)81.8%

出典:衛生行政報告例(令和6年末)第13表-1・第10表-1。割合は編集部試算で、たとえば准看護師の病院は 58,312 ÷ 76,226 × 100 = 76.5

表の雇用形態は正規雇用・非正規雇用・派遣の3つで(「短時間労働者」は再掲の列のため足していません)、足すと各場所の人数と一致します。准看護師全体では非正規雇用が72,295人(31.0%)、派遣が899人(0.4%)でした。

同じ場所どうしで比べると、准看護師と看護師の正規雇用の割合は、病院では差が大きく、診療所や介護保険施設等ではほとんど差がありません。

条文で決まりがあるのは、管理者や派遣などの場面です

ここまでの数字は「実際に働いている場所」です。条文上の決まりがある場面は、次の記事で扱っています。

  • 看護師との業務の違い。法律の定義の違いは准看護師と正看護師の違いで扱っています。
  • 訪問看護ステーションの管理者。管理者になれる職種の定めは訪問看護が一人で不安なあなたへで扱っています。表の上では、訪問看護ステーションの管理者として届け出た准看護師は36人、看護師は13,589人でした。
  • 派遣で働ける場所。派遣で働く准看護師は899人です。派遣が認められる場所の決まりは准看護師の派遣と時給で扱っています。

この記事が扱っていないこと

  • 給与・年収。准看護師の年収で扱っています。
  • 求人の数や、求人の応募資格の傾向。国の統計にないため、求人サイトのデータは使っていません。
  • 居宅サービス事業所の中のサービスの種類、病院の病床の種類や診療科ごとの人数。表が分けていないため書いていません。
  • 都道府県ごとの違い。本記事は全国の数字だけを使っています。
  • 常勤換算の人数。表にはありますが、本記事は届け出た人の数(実人員)だけを使っています。

准看護師が職場を選ぶときに確認できること

  • 看護職員のうち、准看護師が何人いるか。居宅サービス事業所40.1%、病院7.8%と、場所で大きく違います。
  • 同じ職場の年齢構成。60歳以上の割合は、介護保険施設等で46.0%、病院で30.6%でした。
  • 雇用形態。准看護師の正規雇用は、病院76.5%、介護保険施設等59.9%です。
  • 有床か無床か。診療所の准看護師の80.0%は無床診療所にいます。応募先がどちらかを確かめられます。
  • 求人の応募資格。同じ種類の職場でも、「看護師」だけか准看護師を含むかは求人ごとに違います。

よくある質問

Q. 准看護師が働ける職場には、どんなところがありますか。
A. 令和6年末の国の統計では、診療所・病院・介護保険施設等・社会福祉施設・訪問看護ステーション・事業所・保健所や市区町村など、表の10区分のすべてに准看護師がいます。最も多いのは診療所の32.8%、次が病院32.7%、介護保険施設等25.4%です。

Q. 准看護師は病院では働けないのですか。
A. 働いています。病院の准看護師は76,226人で、診療所の76,542人とほぼ同じです。ただし看護師と准看護師を合わせた人数に占める准看護師の割合は、病院では7.8%でした(編集部試算)。

Q. 介護施設で働く准看護師はどのくらいいますか。
A. 介護保険施設等は59,268人(25.4%)です。居宅サービス事業所17,156人、介護老人保健施設16,071人、指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)13,473人などに分かれます。

Q. 准看護師は訪問看護ステーションで働いていますか。
A. 訪問看護ステーションの准看護師は6,293人(2.7%)で、うち管理者として届け出た人は36人です。看護師は91,021人(6.7%)でした。

Q. どの職場が准看護師におすすめですか。
A. 本記事は判断していません。准看護師の割合、年齢構成、雇用形態など、職場ごとに確認できる点を上に挙げています。

迷ったらここ

准看護師が働く場所を国の数字で

令和6年末の准看護師は、診療所に32.8%、病院に32.7%、介護保険施設等に25.4%いました。看護師は病院が65.7%で、准看護師は病院の外で働く人の割合が高くなっています。

  • 同じ職場の看護職員のうち、准看護師が何人いるか
  • 職場の年齢構成と、正規雇用か非正規雇用か
  • 診療所なら有床か無床か、応募資格に准看護師が含まれるか
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まとめ

令和6年末に働いていた准看護師は、診療所に32.8%、病院に32.7%、介護保険施設等に25.4%いました。看護師は病院が65.7%で、准看護師は看護師より病院の外に広がっています。

介護保険施設等の中では居宅サービス事業所17,156人が最も多く、看護師と准看護師を合わせた人数に占める准看護師の割合は40.1%です。診療所の准看護師の80.0%は無床診療所にいます。

年齢では、30歳未満の65.6%が病院にいて、60歳以上の割合は介護保険施設等で46.0%でした。条文で決まりがあるのは管理者や派遣などの場面で、働く場所の10区分にはどれも准看護師がいます。

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この記事を書いた人

医療・福祉・保育の人材紹介の現場で求職者の相談を受けてきた編集者が担当しています。キャリアアドバイザー歴8年、転職相談・紹介の対応実績1,500人以上(自社実績/2026年8月時点)。介護・看護師・保育士・栄養士の4分野を担当。記事の数値には必ず出典と公表時点を添えています。

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