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30秒でわかるまとめ
- 介護事務だけの給与の数字は、国の資料にありません最も近いのは、介護事業所を調べた国の調査の「事務職員」です。介護事務の人だけを数えた数字ではありません。
- 事務職員の月給・常勤の平均給与額は317,620円です基本給210,980円、手当55,680円、一時金50,960円の合計です。一時金は4〜9月分の6分の1で、年収ではありません。
- 時給で働く非常勤は、基本給の時給が1,080円です集計対象は524人で、実労働は月88.7時間、平均給与額は124,200円でした。月給・常勤とは働く時間が違います。
- 加算を事務職員に配った事業所は、特養で84.8%でした処遇改善加算の配分で、訪問介護は31.0%、通所介護は28.9%でした。給与額を施設・事業所の種類別に分けた表はありません。
※介護事務の仕事の中身は介護事務の仕事内容、同じ調査で職種どうしを並べた比較は生活相談員の年収で扱っています。

まず前提:国の給与の資料に「介護事務」という区分はありません
職種別の給与でまず当たるのは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査です。令和7年調査の「職種(小分類)」の表には、介護の区分として「介護職員(医療・福祉施設等)」「訪問介護従事者」「介護支援専門員(ケアマネージャー)」があります。
「介護事務」という区分は、この表にありません。「総合事務員」「会計事務従事者」などの事務の区分はありますが、表は産業計で、介護の事業所で働く人だけを分けた数字ではありません。本記事は、その金額を介護事務の年収として使いません。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(職種)第1表の職種小分類と表題より編集部が確認

いちばん近いのは、介護事業所の調査の「事務職員」です
介護の事業所で働く人の給与を職種別に出しているのは、厚生労働省の介護従事者処遇状況等調査です。本記事は令和6年度の結果(2026年10月28日時点で、厚生労働省の「結果の概要」一覧とe-Statに載っている最新の回)を使います。給与が出ている8つの職種の1つが「事務職員」です。
どんな仕事の人を「事務職員」に数えるかの説明は、本記事が取得した調査結果と概要の資料には見当たりませんでした。請求の担当だけ、といった仕事ごとの数字もありません。
対象は介護職員等処遇改善加算を取得している事業所で、令和5年9月30日と令和6年9月30日のともに在籍している者の給与です。金額は10円未満を四捨五入しています。
「平均給与額は、基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)。」
出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」統計表第70表 注2(原文どおり)
調査は10種類のサービスのすべてで事務職員を調べています(抽出率は介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院・特定施設入居者生活介護で1/2、ほかの6種類で1/1)。ただし事務職員の給与をサービスの種類別に分けた表はありません。e-Statの統計表一覧で、種類別に給与を出しているのは介護職員の表だけでした。

ここが本題:月給・常勤は317,620円。基本給は210,980円です
月給・常勤の事務職員は、集計対象3,171人、平均年齢48.4歳、平均勤続年数11.4年、1か月の実労働158.7時間でした。
| 内訳 | 令和6年9月 | 令和5年9月 | 差 |
|---|---|---|---|
| 平均基本給額 | 210,980円 | 206,530円 | +4,450円 |
| 平均手当額 | 55,680円 | 50,020円 | +5,660円 |
| 平均一時金額 | 50,960円 | 49,400円 | +1,560円 |
| 平均給与額 | 317,620円 | 305,960円 | +11,660円 |
出典:同調査 統計表第70表(月給の者・常勤の者)。令和6年9月は内訳の合計が平均給与額と一致する(210,980+55,680+50,960=317,620)。令和5年9月と差の欄は、10円未満の四捨五入で内訳の合計が10円ずれる
1年の増加11,660円のうち、いちばん大きいのは手当の5,660円でした。何の手当が増えたのかは、この表からは分かりません。
ほかの職種と並べた比較は生活相談員の年収、8職種の年齢と勤続年数の並びは介護施設の栄養士の年収で扱っています。本記事は事務職員の中身だけを見ます。
毎月決まって出る分だけなら、248,410円です
「基本給等は基本給(月額)+手当のうち毎月決まって支払われる手当(通勤手当、扶養手当、超過労働給与額等は含まない。)」
出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」p.12 注2(原文どおり)
月給・常勤の事務職員の基本給等は248,410円(基本給210,980円+決まって毎月支払われる手当37,440円)で、令和5年9月は239,550円でした。
出典:同調査 統計表第95表(月給の者・常勤の者)。令和6年9月は10円未満の四捨五入で和が10円ずれる
第70表の手当55,680円のうち、毎月決まって支払われる手当は37,440円です。差の18,240円が、通勤手当・扶養手当・超過労働給与額などにあたる部分です(55,680円−37,440円。四捨五入があるため目安。編集部算出)。2つの表は人数3,171人と基本給210,980円が同じで、同じ人たちの集計です。求人票の「月給」と比べるなら、248,410円のほうが条件が近くなります。
月給か時給か、常勤か非常勤かで分かれます
| 払われ方・勤務形態 | 平均給与額(令和6年9月) | 実労働 | 平均年齢 | 集計対象数 |
|---|---|---|---|---|
| 月給・常勤 | 317,620円 | 158.7時間 | 48.4歳 | 3,171人 |
| 月給・非常勤 | 166,590円 | 88.8時間 | 51.6歳 | 71人 |
| 日給・常勤 | 206,890円 | 19.0日 | 59.6歳 | 13人 |
| 日給・非常勤 | … | … | … | … |
| 時給・常勤 | 224,690円 | 165.2時間 | 56.7歳 | 55人 |
| 時給・非常勤 | 124,200円 | 88.7時間 | 54.2歳 | 524人 |
出典:同調査 統計表第70表(月給)・第71表(日給)・第72表(時給)。「…」は集計対象数が10未満で表章されていないもの
- 非常勤の中心は時給の人です(時給・非常勤524人、月給・非常勤71人)。
- 時給の人の基本給の時給は、非常勤1,080円(前年1,030円)、常勤1,060円(前年1,040円)でした(統計表第97表)。
- 月給・常勤と月給・非常勤の差は151,030円ですが、実労働時間も69.9時間違います(編集部算出)。
- 月給・非常勤は前年の175,960円から9,370円減っています。集計対象数が71人と少なく、理由はこの表からは読めません。
働き方と年齢:常勤は74.9%、50歳以上が53.0%です
払われ方や勤務形態を問わない集計(介護従事者数4,260人)で見ると、事務職員は常勤74.9%・非常勤24.3%、正規職員74.2%・非正規職員23.7%でした。足して100%にならないのは、原表に不詳が含まれるためです。
出典:同調査 統計表第107表・第108表
年齢は50〜54歳の19.2%が最も多く、55〜59歳15.3%、60歳以上18.5%と合わせて、50歳以上が53.0%です(19.2+15.3+18.5。編集部算出)。
出典:同調査 統計表第105表(令和6年9月30日時点の年齢)
処遇改善加算:事務職員に配った事業所は、種類で84.8%〜28.5%
介護職員等処遇改善加算は、介護職員以外の職員にも配ることができます。配分のルールは介護の処遇改善加算はいくらもらえるかで扱っています。厚生労働省のQ&Aは、配分の対象になる主な職種を例示していて、その最後に事務職があります。
「※介護事業所に勤務する介護職員以外の主な職種として、医師、歯科医師、薬剤師、(中略)調理員、その他の事務職等が想定される。」
出典:厚生労働省老健局老人保健課「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(令和8年3月13日 事務連絡)問2-1-2の注(原文どおり。職種の列挙の途中を中略)
実際に配るかは事業所が決めます。調査が、加算の届出をしている事業所に配った職種をたずねた表から、事務職員の欄を抜き出しました。
| サービスの種類 | 事務職員に配分した割合 | 施設・事業所数(集計対象数) |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 84.8% | 1,275 |
| 介護老人保健施設 | 67.6% | 577 |
| 特定施設入居者生活介護事業所 | 56.3% | 624 |
| 通所リハビリテーション事業所 | 43.9% | 665 |
| 小規模多機能型居宅介護事業所 | 39.0% | 686 |
| 介護医療院 | 38.7% | 343 |
| 訪問介護事業所 | 31.0% | 846 |
| 通所介護事業所 | 28.9% | 1,001 |
| 認知症対応型共同生活介護事業所 | 28.5% | 704 |
| 総数 | 37.9% | 6,721 |
出典:同調査 統計表第33表(複数回答)。令和6年9月30日時点の状況。通所介護事業所には地域密着型通所介護事業所を含む。割合の高い順に編集部が並べ替えた
- 介護老人福祉施設(特養)の84.8%から、認知症対応型共同生活介護の28.5%まで開きがあります。
- これは事業所の割合で、配った金額ではありません。事務職員がいない事業所の扱いも注記に無く、割合が低い理由はこの表だけでは決められません。
- この表に居宅介護支援の行はありません。
年収に直すなら:編集部試算と、その前提
この調査は年収を公表していません。目安として、式を明示して試算します。
317,620円(令和6年9月・月給・常勤の平均給与額)×12か月=3,811,440円(編集部試算)
一時金は4〜9月の支給額の6分の1として月額に入っているため、12倍すると10〜3月にも同じ額の一時金が出た前提になります。冬の賞与が夏と違う職場では、実際の年収とずれます。本記事では、3,811,440円を「介護事務の平均年収」とは呼びません。統計の数字ではなく、事務職員の月額に12を掛けた目安です。
この記事が扱っていないこと
- 介護事務の担当者だけの給与。国の資料に区分がなく、本記事は取得していません。
- 施設・事業所の種類別の、事務職員の給与額。令和6年度の統計表に、その表はありません。
- 賃金構造基本統計調査の事務の区分の金額。産業計のため使っていません。介護職の年収は介護職の年収の平均で扱っています。
- 男女別・都道府県別の給与額と、民間の資格による差。本記事は取得していません。
- 令和7年度の同じ調査。2026年10月28日時点で、「結果の概要」一覧とe-Statに令和7年度の回は載っていません。
介護事務の求人を見るときに確認できること
- 月給か時給か、常勤か非常勤か。統計では月給・常勤の317,620円と、時給・非常勤の124,200円が別の行です。
- 提示の月給に、一時金や残業代が入っているか。毎月決まった分だけなら、統計の目安は248,410円です。
- 賞与は年に何回、いくら出ているか。統計の一時金50,960円は4〜9月分の6分の1です。
- 処遇改善加算を事務職員にも配っているか。配った事業所は介護老人福祉施設で84.8%、通所介護で28.9%でした。
- 仕事の範囲。統計の「事務職員」は仕事ごとに分かれていません。請求業務をどこまで担当するかは事業所に聞きます。
よくある質問
Q. 介護事務の平均年収はいくらですか。
A. 介護事務の年収を公表している公的統計は、本記事では確認できませんでした。最も近い「事務職員」の月給・常勤の平均給与額は317,620円(令和6年9月)です。12倍した3,811,440円は、一時金が年間を通して同じ額で出る前提の編集部試算です。
Q. 一般事務の統計の数字を目安にしてはいけませんか。
A. 本記事では使っていません。賃金構造基本統計調査の職種の表は産業計で、介護の事業所で働く人だけを分けた数字ではないためです。
Q. 特養とデイサービスでは、どちらの給与が高いですか。
A. この調査からは分かりません。事務職員の給与を種類別に分けた表がないためです。分かるのは処遇改善加算を事務職員にも配った事業所の割合で、介護老人福祉施設84.8%、通所介護28.9%でした。
Q. パートの時給はどのくらいですか。
A. 時給・非常勤の事務職員の平均基本給額(時給)は1,080円です(令和6年9月、集計対象524人)。実労働は月88.7時間、手当と一時金を含む平均給与額は124,200円でした。
Q. 処遇改善加算は事務職員にも配られますか。
A. 配られることがあります。Q&Aは配分の対象の例に「その他の事務職等」を挙げています。配るかは事業所の判断で、事務職員に配った事業所は全体で37.9%でした。
迷ったらここ
介護事務の月給は内訳で比べる
介護事務に最も近い「事務職員」の月給・常勤の平均給与額は317,620円で、毎月決まって出る分だけなら248,410円です。
- 提示の月給に一時金や残業代が入っているか
- 月給か時給か、常勤か非常勤か
- 処遇改善加算を事務職員にも配っているか
まとめ
国の給与の資料に「介護事務」という区分はありません。最も近いのは、介護従事者処遇状況等調査の「事務職員」です。
月給・常勤の平均給与額は月317,620円(令和6年9月)で、基本給210,980円・手当55,680円・一時金50,960円の合計です。毎月決まって出る分だけなら248,410円です。時給・非常勤は基本給の時給が1,080円、月124,200円でした。
給与を施設・事業所の種類別に分けた表はなく、分かるのは処遇改善加算を事務職員に配った事業所の割合(介護老人福祉施設84.8%〜認知症対応型共同生活介護28.5%)です。求人は、月給か時給か・常勤か非常勤か・一時金を含むかをそろえてから比べてください。

