PRこのページはプロモーションを含みます。広告に関する開示
30秒でわかるまとめ
- 月給・常勤の介護職員は、訪問介護で349,740円です特養は361,860円、老健は352,900円、介護医療院は330,030円です。基本給と手当に一時金の6分の1を足した月額です。
- 基本給だけなら、訪問介護と特養の差は380円でした平均基本給額は訪問介護200,140円、特養199,760円です。平均給与額の差12,120円は、基本給の外で生じています。
- 訪問介護の人員基準は、事業所ごとに常勤換算2.5以上です数える単位は利用者の数ではなく事業所です。数えるのは、介護福祉士又は政令で定める者と定義された訪問介護員等です。
- 特養と老健は、入所者3又はその端数ごとに1以上と書きます数えるのは介護職員と看護職員の総数です。老健は看護7分の2程度・介護7分の5程度を標準とし、介護医療院は別の割り算です。
※訪問介護員になる方法と、別の統計で見た訪問介護の月給はホームヘルパーとは、施設等で働く介護職の年収は介護職の年収の平均で扱っています。

先に整理します:比べるのは訪問介護事業所と3つの介護保険施設です
「施設介護」が指す範囲は、人によって違います。本記事では、国の調査と省令の両方に出てくる次の3つの施設を「施設」として、訪問介護事業所と並べます。
| 職場 | 人員基準の省令 |
|---|---|
| 訪問介護事業所 | 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第5条 |
| 介護老人福祉施設(特養) | 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第2条 |
| 介護老人保健施設(老健) | 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成11年厚生省令第40号)第2条 |
| 介護医療院 | 介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成30年厚生労働省令第5号)第4条 |
出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」、各省令(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100037・411M50000100039・411M50000100040・430M60000100005)
給与は、厚生労働省の介護従事者処遇状況等調査を使います。厚生労働省の結果の一覧では、令和6年度調査が最新です(2026年10月22日時点)。省令は、2026年10月にe-Govで現行版であることを確かめた版を読みました。
どちらが向いているか、どちらが楽かを、統計も条文も答えていません。比べられるのは、給与の数字と、人を置く基準の書き方です。

ここが本題:月給・常勤の介護職員の平均給与額は、特養361,860円、訪問介護349,740円です
介護従事者処遇状況等調査には、介護職員の給与をサービスの種類別に出した表があります。月給で働く人の表は次の表です。
第73表 介護職員の平均給与額等(月給の者),サービス種類別,勤務形態別(介護職員等処遇改善加算を取得している事業所)
出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」統計表 第73表(表題)
この表から、常勤の者の行を4つ並べます。
| サービスの種類 | 平均給与額(令和6年9月) | 介護職員数(集計対象数) |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 361,860円 | 6,815人 |
| 介護老人保健施設 | 352,900円 | 2,715人 |
| 訪問介護事業所 | 349,740円 | 1,693人 |
| 介護医療院 | 330,030円 | 2,165人 |
出典:同 第73表/月給の者・常勤の者/介護職員等処遇改善加算を取得している事業所
平均給与額は、基本給(月額)に手当と、4〜9月に支給された一時金の6分の1を足した額です(同表 注3)。年収ではありません。
4つを並べると、訪問介護事業所は特養と老健の間ではなく、老健と介護医療院の間に入ります。差は次のとおりです(編集部算出)。
- 特養 361,860円 − 訪問介護 349,740円 = 12,120円
- 老健 352,900円 − 訪問介護 349,740円 = 3,160円
- 訪問介護 349,740円 − 介護医療院 330,030円 = 19,710円
「施設は訪問介護より高い」とひとまとめには言えません。施設の中でも、特養と介護医療院の間には31,830円(編集部算出)の開きがあります。

基本給に絞ると、訪問介護200,140円と特養199,760円はほぼ同じです
同じ調査の第98表は、同じ人たちの平均基本給額と決まって毎月支払われる手当額を、サービスの種類別に出しています。
| サービスの種類 | 平均基本給額 | 決まって毎月支払われる手当額 | 2つの合計 |
|---|---|---|---|
| 訪問介護事業所 | 200,140円 | 74,380円 | 274,520円 |
| 介護老人福祉施設 | 199,760円 | 56,500円 | 256,260円 |
| 介護老人保健施設 | 188,910円 | 60,930円 | 249,840円 |
| 介護医療院 | 176,790円 | 59,860円 | 236,650円 |
出典:同 第98表 介護職員の平均基本給額等(月給の者),サービス種類別,勤務形態別/常勤の者。合計は表の「基本給及び決まって毎月支払われる手当額合計」
平均基本給額は、訪問介護事業所が200,140円、特養が199,760円で、差は380円です。決まって毎月支払われる手当額は、訪問介護事業所が74,380円で4つの中でいちばん大きく、2つの合計も訪問介護事業所が274,520円でいちばん大きい数字です。
それでも平均給与額では、特養が訪問介護事業所を12,120円上回っています。平均給与額から2つの合計を引いた残りを出すと、こうなります(編集部算出)。
| サービスの種類 | 計算 | 残り |
|---|---|---|
| 訪問介護事業所 | 349,740円 − 274,520円 | 75,220円 |
| 介護老人福祉施設 | 361,860円 − 256,260円 | 105,600円 |
| 介護老人保健施設 | 352,900円 − 249,840円 | 103,060円 |
| 介護医療院 | 330,030円 − 236,650円 | 93,380円 |
出典:同 第73表・第98表(常勤の者)より編集部算出
平均給与額は基本給・手当・一時金の6分の1の合計なので、この残りには、一時金の6分の1と、決まって毎月支払われる手当以外の手当が入ります。調査の結果の概要は、手当に時間外手当(早朝・深夜・休日手当等)も含まれると注記しています。
訪問介護事業所は毎月決まって入る部分が大きく、3つの施設は残りの部分が大きい、という並び方です。ただし、残りのうち一時金と手当がそれぞれいくらかは、サービスの種類別の表では分かれていません。
働く人の平均:訪問介護事業所は49.2歳、勤続8.8年です
第73表は、平均給与額と一緒に、平均年齢・平均勤続年数・実労働時間数も出しています。
| サービスの種類 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 実労働時間数(月) |
|---|---|---|---|
| 訪問介護事業所 | 49.2歳 | 8.8年 | 164.1時間 |
| 介護老人福祉施設 | 42.2歳 | 10.2年 | 162.7時間 |
| 介護老人保健施設 | 43.6歳 | 11.6年 | 158.5時間 |
| 介護医療院 | 46.7歳 | 11.9年 | 152.9時間 |
出典:同 第73表/月給の者・常勤の者(令和6年9月)
4つの中で、訪問介護事業所は平均年齢がいちばん高く、平均勤続年数がいちばん短い数字です。実労働時間数もいちばん長くなっています。
平均勤続年数は、同じ法人が経営する施設・事業所での勤続年数を通算して数えています(同表 注5)。給与の差が、サービスの種類の違いによるものか、勤続年数や年齢の違いによるものかは、この表だけでは切り分けられません。
給与の数字を読むときの注意
第73表の数字には、読み方の前提がいくつかあります。
「令和5年9月30日と令和6年9月30日ともに在籍している者の平均給与額を比較している。」
出典:同 第73表 注2(原文どおり)
- 2つの時点の両方で在籍していた人の数字です。令和5年9月30日の時点で在籍していなかった人は、この表の対象に入っていません。
- 介護職員等処遇改善加算を取得している事業所の集計です。表題にそう書かれています。
- 月給の者だけです。時給で働く訪問介護員の数字は、別の表(第75表)にあります。訪問介護の時給の相場で扱っています。
- 介護職員数は集計対象数です。調査は施設・事業所を抽出して行われ、結果は回収状況をもとに乗率を掛けた全国推計値です(ウエイトバック集計)。訪問介護事業所の1,693人は、働いている人の総数ではありません。
- 調査は令和6年10月に行われました。それより後の賃金の改定は入っていません。
賃金構造基本統計調査の数字(冒頭のリンク先で扱っています)とは、定義も時点も違います。本記事の数字と混ぜて比べないでください。
人員基準:訪問介護は事業所ごとに常勤換算2.5以上です
ここからは、人を置く基準です。訪問介護事業所に置く訪問介護員等の員数は、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第5条第1項が定めています。
「指定訪問介護の事業を行う者(以下「指定訪問介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定訪問介護事業所」という。)ごとに置くべき訪問介護員等(指定訪問介護の提供に当たる介護福祉士又は法第八条第二項に規定する政令で定める者をいう。以下この節から第四節までにおいて同じ。)の員数は、常勤換算方法で、二・五以上とする。」
出典:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100037)第5条第1項(原文どおり)
この条文から読めることは3つです。
- 単位は「事業所ごと」です。利用者の数に応じて増える書き方ではありません。
- 数え方は「常勤換算方法」です。常勤の人の人数ではなく、勤務時間を常勤の人数に直して2.5以上です。数え方の中身は介護の常勤換算とはで扱っています。
- 数える人に、資格の定義が付いています。訪問介護員等は「介護福祉士又は法第八条第二項に規定する政令で定める者」です。政令で定める者がどの研修の修了者かはホームヘルパーとはで扱っています。
同じ第5条の第2項以下は、常勤の訪問介護員等の中からサービス提供責任者を置く数を、利用者の数に応じて定めています。その数字はサービス提供責任者の仕事で扱っています。
施設は入所者の数で決まります:特養・老健は3又はその端数ごとに1以上
施設の側は、入所者の数に応じて人数が増える書き方です。特養の省令 第2条第1項第3号は、「介護職員又は看護師若しくは准看護師(以下「看護職員」という。)」の欄で、こう定めています。
「介護職員及び看護職員の総数は、常勤換算方法で、入所者の数が三又はその端数を増すごとに一以上とすること。」
出典:指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100039)第2条第1項第3号イ(原文どおり)
続くロは、そのうちの看護職員の数を、入所者の数の区分ごとに別に定めています。3又はその端数ごとに1以上は、介護職員だけの数ではなく、介護職員と看護職員を合わせた総数です。
老健の省令 第2条第1項第3号も、同じ「三又はその端数を増すごとに一以上」で、看護と介護の割合の標準を書き足しています。
「常勤換算方法で、入所者の数が三又はその端数を増すごとに一以上(看護職員の員数は看護・介護職員の総数の七分の二程度を、介護職員の員数は看護・介護職員の総数の七分の五程度をそれぞれ標準とする。)」
出典:介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100040)第2条第1項第3号(原文どおり。員数の欄)
介護医療院は、看護職員と介護職員を別々の号に分けています。
| 施設 | 職種 | 員数の書き方 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 介護職員及び看護職員の総数 | 常勤換算方法で、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上 | 第2条第1項第3号イ |
| 介護老人保健施設 | 看護・介護職員 | 常勤換算方法で、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上(看護7分の2程度・介護7分の5程度を標準) | 第2条第1項第3号 |
| 介護医療院 | 看護職員 | 常勤換算方法で、入所者の数を6で除した数以上 | 第4条第1項第3号 |
| 介護職員 | 常勤換算方法で、Ⅰ型入所者の数を5で除した数に、Ⅱ型入所者の数を6で除した数を加えて得た数以上 | 第4条第1項第4号 |
出典:省令第39号 第2条第1項第3号、省令第40号 第2条第1項第3号、平成30年厚生労働省令第5号 第4条第1項第3号・第4号
夜勤の時間帯に置く人数は、これとは別に告示で定められています。介護の夜勤のタイムスケジュールで扱っています。
並べると:書き方の違いは4つあります
| 比べる点 | 訪問介護事業所 | 特養・老健 |
|---|---|---|
| 単位 | 事業所ごと | 入所者の数が3又はその端数を増すごとに |
| 員数 | 常勤換算方法で2.5以上 | 常勤換算方法で1以上ずつ増える |
| 数える職種 | 訪問介護員等 | 介護職員と看護職員の総数(老健は看護・介護職員) |
| 資格の書き方 | 介護福祉士又は政令で定める者と定義 | 員数の欄は「介護職員」と書き、資格の定義は付けていない |
出典:省令第37号 第5条第1項、省令第39号 第2条第1項第3号、省令第40号 第2条第1項第3号
編集部の計算例(編集部試算):入所者が100人の場合に、それぞれの書き方に当てはめるとこうなります。
- 特養・老健(入所者100人):100 ÷ 3 = 33余り1。端数を増すごとに1なので、介護職員と看護職員の総数は常勤換算で34以上です。
- 介護医療院(Ⅰ型入所者だけで100人):100 ÷ 5 = 20。介護職員は常勤換算で20以上です。
- 訪問介護事業所:利用者が何人でも、訪問介護員等は常勤換算で2.5以上です。
同じ「常勤換算方法」でも、訪問介護は事業所ごとの下限の数、施設は入所者の数に合わせて増える数という書き方の違いがあります。訪問介護事業所の員数の基準は利用者が増えても2.5以上のままなので、実際に何人を置くかは事業所ごとに違います。
資格を持たずに施設などで働き始めた人について省令が事業者に求めていることは、介護職1年目がきついときで扱っています。
この記事が扱っていないこと
- 時給・日給で働く介護職員の数字。第74表・第75表の領域です。時給は訪問介護の時給の相場で扱っています。
- 令和5年9月から令和6年9月への増加額と、処遇改善加算の率。介護の処遇改善加算はいくらもらえるかで扱っています。
- 規模別・経営主体別・勤続年数別などに分けた表。本記事は第73表と第98表の常勤の者の行だけを使いました。
- 通所介護やグループホームなど、ほかのサービスの給与と人員基準。本記事は訪問介護事業所と3つの介護保険施設に絞っています。
- 常勤換算方法の計算の中身と、入所者の数の数え方。介護の常勤換算とはで扱っています。
- 報酬上の加算の要件として置く人数や、解釈通知の内容。本記事は取得していません。
介護職員として職場を比べるときに確認できること
- 月給の内訳。平均基本給額は訪問介護事業所200,140円、特養199,760円とほぼ同じです。差は手当と一時金の側に出ています。
- 毎月決まって払われる手当と、そうでない手当・一時金の割合。訪問介護事業所は決まって毎月支払われる手当額が74,380円で、4つの中でいちばん大きい数字でした。
- 訪問介護なら、事業所の訪問介護員等の人数。員数の基準は事業所ごとに常勤換算2.5以上です。
- 施設なら、入所者の数と、介護職員・看護職員の人数。特養・老健は入所者3又はその端数ごとに1以上が基準です。
よくある質問
Q. 訪問介護と施設介護では、どちらが給料が高いですか。
A. 介護従事者処遇状況等調査(令和6年度)第73表の月給・常勤の介護職員では、平均給与額は特養361,860円、老健352,900円、訪問介護事業所349,740円、介護医療院330,030円です。施設の中でも開きがあり、ひとまとめにはできません。平均基本給額では訪問介護事業所200,140円、特養199,760円でほぼ同じです。
Q. 訪問介護の「2.5人」とは何ですか。
A. 指定居宅サービス等基準 第5条第1項は、事業所ごとに置く訪問介護員等の員数を「常勤換算方法で、二・五以上とする」としています。常勤の人が2.5人必要という意味ではなく、勤務時間を常勤の人数に直した数です。
Q. 施設の「3対1」は、介護職員だけの数ですか。
A. 特養の省令 第2条第1項第3号イは「介護職員及び看護職員の総数」を、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上としています。介護職員と看護職員を合わせた数です。
Q. 訪問介護は資格がないと働けませんか。
A. 第5条第1項は、訪問介護員等を「介護福祉士又は法第八条第二項に規定する政令で定める者」と定義しています。特養の第2条第1項第3号は「介護職員」と書き、資格の定義は付けていません。必要な研修の中身はホームヘルパーとはで扱っています。
迷ったらここ
訪問介護と施設介護の違い
月給・常勤の介護職員の平均給与額は、訪問介護事業所349,740円、特養361,860円、老健352,900円、介護医療院330,030円です。平均基本給額は訪問介護事業所200,140円、特養199,760円でほぼ同じです。
- 月給の内訳(基本給、毎月決まって払われる手当、それ以外の手当・一時金)
- 訪問介護なら、事業所の訪問介護員等の人数(基準は常勤換算2.5以上)
- 施設なら、入所者の数と介護職員・看護職員の人数(特養・老健は入所者3又はその端数ごとに1以上)
まとめ
- 平均給与額は特養361,860円、訪問介護事業所349,740円月給・常勤の介護職員です。老健は352,900円、介護医療院は330,030円で、施設の中でも開きがあります。
- 基本給はほぼ同じで、差は基本給の外にある平均基本給額は訪問介護事業所200,140円、特養199,760円です。訪問介護事業所は決まって毎月の手当が大きく、施設は残りの部分が大きい並び方です。
- 訪問介護は事業所ごとに常勤換算2.5以上数えるのは、介護福祉士又は政令で定める者と定義された訪問介護員等です。
- 特養・老健は入所者3又はその端数ごとに1以上介護職員と看護職員の総数で数えます。介護医療院は看護職員と介護職員を別々の割り算で定めています。

