PRこのページはプロモーションを含みます。広告に関する開示
30秒でわかるまとめ
- 看護師免許に、有効期間を定めた条は見当たりません免許は看護師籍への登録で与えられます。籍が消えるのは、取消しや本人の申請、死亡などの場合です。
- 離職したら、ナースセンターに届け出るよう努めます人材確保法 第16条の3の努力義務です。クリニックを辞めた場合も対象で、届け出なくても罰則はありません。
- 働いている間は、2年ごとの届出が義務です保健師助産師看護師法 第33条により、12月31日現在の状況を翌年1月15日までに就業地の都道府県知事へ届け出ます。
- 復職前の研修とOJTの助言を、国の指針が挙げています看護師等確保の基本指針は、ナースセンターが復職に必要な知識・技能の研修を行うことを重要としています。
※ナースセンターの業務の全体は看護師の人間関係に疲れたとき、クリニックで働く看護師の人数の基準はクリニック看護師の人数と仕事内容で扱っています。

まず結論:看護師免許に、有効期間を定めた条は見当たりません
看護師の免許がどう与えられるかは、保健師助産師看護師法 第12条第3項が定めています。
「看護師免許は、看護師国家試験に合格した者の申請により、看護師籍に登録することによつて行う。」
出典:保健師助産師看護師法(e-Gov法令API 法令ID 323AC0000000203)第12条第3項(原文どおり)
免許の中身は、厚生労働省に備える看護師籍への登録です(第10条)。その登録に期限があるのか、法律・施行令・施行規則の本則を言葉で数えました。
| 法令 | 「有効期間」 | 「有効期限」 | 「失効」 | 「更新」 |
|---|---|---|---|---|
| 保健師助産師看護師法 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 |
| 保健師助産師看護師法施行令 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 |
| 保健師助産師看護師法施行規則 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 |
出典:e-Gov法令API 法令ID 323AC0000000203・328CO0000000386・326M50000100034 の本則(附則と様式を除く)を編集部が全文検索
本記事が確かめた3つの法令に、看護師免許の有効期間や更新を定めた条は見当たりませんでした。ブランクの長さで免許が切れる、という書き方の条もありません。

籍の登録が消えるのは、取消しと抹消の場合です
期限がない代わりに、籍の登録がなくなる場面は条文に書かれています。
| 場面 | 定め | 根拠 |
|---|---|---|
| 処分による取消し | 罰金以上の刑に処せられた等の事由に該当したときや、品位を損するような行為のあったときに、厚生労働大臣は戒告・3年以内の業務の停止・免許の取消しをすることができる | 保健師助産師看護師法 第14条第1項 |
| 本人の申請による抹消 | 看護師は、看護師籍の登録の抹消を申請するときは、厚生労働大臣に申請書を提出する | 同法施行令 第4条第1項 |
| 死亡・失踪 | 戸籍法の届出義務者は、30日以内に登録の抹消を申請しなければならない | 同法施行令 第5条第1項 |
出典:保健師助産師看護師法 第14条第1項、保健師助産師看護師法施行令(e-Gov法令API 法令ID 328CO0000000386)第4条第1項・第5条第1項
働いていない期間があることは、この表のどれにも当たりません。条文の構成から見ると、看護師籍の登録は、取消しか抹消がない限り残る作りです。

働いている間は、2年ごとに業務従事者届を出します
免許の側に期限はありませんが、働いている人には届出の義務があります。保健師助産師看護師法 第33条です。
「業務に従事する保健師、助産師、看護師又は准看護師は、厚生労働省令で定める二年ごとの年の十二月三十一日現在における氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、当該年の翌年一月十五日までに、その就業地の都道府県知事に届け出なければならない。」
出典:保健師助産師看護師法 第33条(原文どおり)
| 項目 | 定め | 根拠 |
|---|---|---|
| 対象 | 業務に従事する保健師、助産師、看護師又は准看護師 | 法 第33条 |
| 2年ごとの年 | 昭和57年を初年とする同年以後の2年ごとの各年 | 施行規則 第33条第1項 |
| 届出の方法 | 第三号様式による届書を提出する | 施行規則 第33条第2項 |
| 違反したとき | 50万円以下の罰金 | 法 第45条第2号 |
出典:保健師助産師看護師法 第33条・第45条、保健師助産師看護師法施行規則(e-Gov法令API 法令ID 326M50000100034)第33条第1項・第2項
昭和57年は1982年です。令和8年(2026年)は、その44年後で、2年ごとの年に当たります(編集部計算:2026−1982=44、2で割り切れる)。令和8年12月31日に看護師として働いていれば、令和9年1月15日までに届け出ることになります。
対象は「業務に従事する」看護師なので、ブランク中で働いていない人は、この届出の対象ではありません。厚生労働省のページは、令和4年度(令和4年12月31日時点の状況報告)から、医療機関等でとりまとめの上、オンラインで届け出ることが可能になったと書いています。
出典:厚生労働省「看護師等免許保持者の業務従事者届の届出制度(2年に1度)について」
ここが本題:離職したら、ナースセンターに届け出るよう努めます
働いている人には第33条がありますが、働いていない人を国が知る方法はありませんでした。厚生労働省のページは、届出制度の趣旨をこう書いています。
「これまで、看護職員については、就業されている方には2年に1度の「業務従事者届」が保健師助産師看護師法に基づき義務づけられていますが、就業されていない方を把握する方法がありませんでした。」
出典:厚生労働省「看護師等免許保持者の届出制度」届出制度の趣旨(原文どおり)
そこで置かれたのが、看護師等の人材確保の促進に関する法律 第16条の3です。
「看護師等は、病院等を離職した場合その他の厚生労働省令で定める場合には、住所、氏名その他の厚生労働省令で定める事項を、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県センターに届け出るよう努めなければならない。」
出典:看護師等の人材確保の促進に関する法律(e-Gov法令API 法令ID 404AC0000000086)第16条の3第1項(原文どおり)
語尾は「届け出るよう努めなければならない」です。第33条の「届け出なければならない」とは書き方が違い、努力義務です。都道府県センターとは、都道府県知事が都道府県ごとに1つ指定する都道府県ナースセンターのことです(第14条第1項)。
「病院等」には診療所が入っています(第2条第2項)。クリニックを辞めたときも、この条の対象です。届け出る場合と事項は、施行規則が定めています。
| 区分 | 号 | 定め |
|---|---|---|
| 届け出る場合 (第3条) | 第1号 | 病院等を離職した場合 |
| 第2号 | 保健師・助産師・看護師・准看護師の業に従事しなくなった場合(第1号の場合を除く) | |
| 第3号 | 免許を受けた後、業に直ちに従事する見込みがない場合 | |
| 届け出る事項 (第4条) | 第1号 | 氏名、生年月日及び住所 |
| 第2号 | 電話番号、電子メールアドレスその他の連絡先に係る情報 | |
| 第3号 | 保健師籍、助産師籍、看護師籍又は准看護師籍の登録番号及び登録年月日 | |
| 第4号 | 就業に関する状況 |
出典:看護師等の人材確保の促進に関する法律施行規則(e-Gov法令API 法令ID 404M50000100061)第3条・第4条
この制度は平成27年10月1日に始まりました。そのときすでに働いていなかった看護師等も、施行後速やかに同じ例により届け出るよう努めなければならない、と改正法の附則が定めています。
出典:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)附則第41条・附則第1条第5号(e-Gov法令API 法令ID 404AC0000000086 に収録の改正附則)
届出の期限を定めた規定はなく、罰則もありません
届け出る方法は、施行規則 第5条が電子情報処理組織を使用する方法により行うことができ、その場合は中央ナースセンターを経由すると定めています。厚生労働省の施行通知は、インターネットを使うことが困難な人は書面でも届け出られるとしています。
出典:看護師等の人材確保の促進に関する法律施行規則 第5条、厚生労働省医政局看護課長通知「看護師等の人材確保に関する事項の施行について」(平成27年5月21日 医政看発0521第2号)
いつまでに届け出るかは、施行規則の条に書かれていません。厚生労働省のFAQも、病院等が本人に代わって届け出る場合について、次のように答えています。
「届け出る時期(タイミング)について法令上の規定はありませんが、可能な範囲で速やかなご支援をお願いいたします。」
出典:厚生労働省「看護師等免許保持者の届出制度」FAQ 病院等の管理者等の方々向け(原文どおり)
届け出なかった場合について、人材確保法の罰則の条(第24条〜第26条)は第16条の3に触れていません。FAQにもこうあります。
「届出なくても罰則はありませんが、多くの方に看護職員としてご活躍いただくために設けられた制度ですので、ご理解をお願いします。」
出典:同 FAQ 届出対象者向け(原文どおり)
| 項 | 定め |
|---|---|
| 第16条の3第2項 | 届け出た事項に変更が生じた場合には、その旨を届け出るよう努めなければならない |
| 第16条の3第3項 | 病院等の開設者等その他厚生労働省令で定める者は、届出が適切に行われるよう、必要な支援を行うよう努めるものとする |
| 第16条の4 | 都道府県センターの役員・職員(であった者を含む)は、業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない |
出典:看護師等の人材確保の促進に関する法律 第16条の3第2項・第3項、第16条の4
第3項の「病院等の開設者等」には、診療所の開設者も入ります(第2条第3項)。施行通知は、その支援として、届出を促すことや、本人の同意の下で本人に代わって届け出ることが考えられるとしています。復職してから再び働き始めたときは、FAQは「就業に関する状況」の変更を届け出るよう求めています。
「再就業した場合は、届け出た事項に変更が生じた場合に該当しますので、「就業に関する状況」について、届出事項の変更をお願いします。」
出典:同 FAQ 届出対象者向け(原文どおり)
届け出た後:ナースセンターは「求職者になる前」からつながる役割です
届出と同じ改正で、都道府県ナースセンターの業務に1つの号が加わりました。人材確保法 第15条第6号です。
「看護師等に対し、その就業の促進に関する情報の提供、相談その他の援助を行うこと。」
出典:看護師等の人材確保の促進に関する法律 第15条第6号(原文どおり)
施行通知は、この号のねらいを次のように書いています。
「本規定に基づき、第二の3により住所、氏名等を届け出た看護師等に対し、都道府県センターが離職後も一定のつながりを確保し、求職者になる前の段階から、効果的かつ総合的な支援を実施することが可能になること。」
出典:厚生労働省医政局看護課長通知(平成27年5月21日 医政看発0521第2号)第二の1(原文どおり)
届出は、仕事を探し始める前の段階でナースセンターとつながる入口として作られています。第15条のほかの号(調査、研修、相談、無料の職業紹介など)は看護師の人間関係に疲れたときで扱っています。
ナースセンターは、地方公共団体や公共職業安定所などとの密接な連携の下に、第15条第5号・第6号の業務を行うこととされています(第16条)。
復職前の研修は、国の指針がナースセンターに求めています
人材確保法 第3条に基づく「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」(令和5年10月26日 文部科学省・厚生労働省告示第8号)は、働いていない看護師等を「潜在看護師等(就業していない看護師等をいう。以下同じ。)」と定義し、復職について次のように書いています。
「あわせて、潜在看護師等の円滑な職場復帰のため、都道府県ナースセンターにおいて、復職に当たって必要となる知識・技能に関する研修を実施するとともに、紹介先の病院等において円滑な受入れができるよう、必要に応じて、病院等に対してOJTの実施等の助言・援助を行うことが重要である。」
出典:看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針 第五の二(原文どおり)
本人への研修だけでなく、受け入れる病院等の側へのOJTの助言も、ナースセンターの役割に入っています。
同じ指針は、令和2年の看護師等の就業場所のうち、診療所が約34.8万人(20.1%)と書いています。クリニックは、看護師等のおよそ5人に1人が働く場所です。
出典:同指針 第一の一
国の検討会は、ブランクの長さと再就職の意向を論点にしています
2026年7月23日の「2040年に向けた看護職員の養成・確保の在り方に関する検討会」(第4回)の資料3は、厚生労働科学研究で潜在看護師306名に行った質問紙調査の結果を載せています。
| ブランク期間 | 回答者 | 再就職したい |
|---|---|---|
| 2年未満 | 129人 | 58人(45.0%) |
| 2年以上〜5年未満 | 96人 | 33人(34.4%) |
| 5年以上 | 81人 | 18人(22.2%) |
出典:厚生労働省「看護職員の確保策について」(第4回 2040年に向けた看護職員の養成・確保の在り方に関する検討会 資料3、令和8年7月23日)31ページ。元は厚生労働科学研究費補助金「看護職員の需給推計方法検討のための研究(令和7年度)」
同じページの平成30年の潜在看護職員の推計は、年齢階級別の数を足すと793,884人で、図の合計と一致します。そのうち40歳以上は486,300人で、編集部試算では61.3%です(486,300÷793,884)。資料も「40代以降で全体の6割を占める」と書いています。
資料の論点のページは、こうまとめています。
「潜在看護職員は、30代以降増加する傾向があり、夜勤や交代シフト等の勤務条件に制約がある方が一定割合存在する。また、離職後のブランク期間が長いほど、再就職意向は低くなる。」
出典:同資料 47ページ「看護職員の領域偏在・復職支援に関する論点」(原文どおり)
この表は再就職の意向の数字で、再就職できたかどうかではありません。資料は、潜在看護職員の特性を踏まえた丁寧なマッチングや復職支援を、方策の例として挙げています。
この記事が扱っていないこと
- ナースセンターへの届出の件数と、届出を経て再就業した人の数。国の一次資料で見つけられず、取得していません。
- 都道府県ナースセンターごとの復職研修の内容・日程・費用。都道府県ごとの運用で、本記事は取得していません。
- 指針が令和6年度から運用予定とした「看護職の人材活用システム」の運用状況。本記事は取得していません。
- クリニックの給与やパートの時給。年収はクリニック看護師の年収、パートはクリニック看護師のパートで扱っています。
- 民間の紹介会社や求人サイトの調査。一次資料ではないため扱っていません。
クリニックで復職する前に確認できること
- 看護師籍の登録番号と登録年月日。離職時の届出の事項です(施行規則 第4条第3号)。
- 離職時の届出を済ませているか。まだなら、今からでも届け出られます。届出の時期を定めた規定はありません。
- 再就業したら「就業に関する状況」を変更したか。第16条の3第2項の変更の届出に当たります。
- 業務従事者届をクリニックがとりまとめるか。令和8年12月31日に働いていれば、翌年1月15日までの届出の対象です。
よくある質問
Q. ブランクが10年以上あっても、看護師免許は使えますか。
A. 本記事が確かめた保健師助産師看護師法・同施行令・同施行規則の本則に、免許の有効期間や更新を定めた条は見当たりませんでした。看護師籍の登録がなくなるのは、取消し(法 第14条第1項)や本人の申請・死亡などによる抹消(施行令 第4条・第5条)の場合です。厚生労働省のFAQも、仕事を辞めて十数年たった人を届出の対象者としています。
Q. 離職したときの届出をしないと、罰則はありますか。
A. 人材確保法 第16条の3は「届け出るよう努めなければならない」という努力義務です。罰則の条は第16条の3に触れておらず、厚生労働省のFAQも「届出なくても罰則はありません」としています。
Q. クリニックを辞めたときも、届出の対象ですか。
A. 対象です。人材確保法 第2条第2項の「病院等」に診療所が入っており、施行規則 第3条第1号は「病院等を離職した場合」を挙げています。
Q. ブランク中も、2年ごとの業務従事者届は出しますか。
A. 保健師助産師看護師法 第33条の対象は「業務に従事する」看護師で、働いていない間は対象ではありません。復職して、2年ごとの年の12月31日に働いていれば届け出ます。令和8年はその年に当たります(編集部計算)。
Q. 復職前に研修を受けられますか。
A. 国の基本指針は、都道府県ナースセンターが復職に必要となる知識・技能に関する研修を実施することを重要としています。内容や日程は都道府県ごとで、本記事は取得していません。
迷ったらここ
ブランク後の復職の仕組み
看護師免許に有効期間を定めた条は見当たりません。離職時はナースセンターへ届け出る努力義務があり、ナースセンターは求職者になる前の段階からつながる役割を持ちます。
- 入職後のOJTや研修の予定があるか
- 業務従事者届を職場でとりまとめて出すか
- 離職時の届出の代行など、開設者の支援があるか
まとめ
看護師免許は看護師籍への登録で与えられます(保健師助産師看護師法 第12条第3項)。本記事が確かめた法・施行令・施行規則の本則に、有効期間や更新を定めた条は見当たりませんでした。籍が消えるのは、取消しや抹消の場合です。
働いている間は、2年ごとの業務従事者届が義務です(第33条)。働いていない人のためには、離職時にナースセンターへ届け出る努力義務があります(人材確保法 第16条の3)。クリニックを辞めた場合も対象で、期限の規定と罰則はありません。
届け出た人に対し、ナースセンターは求職者になる前の段階から情報の提供や相談を行う役割を持ち、国の指針は復職のための研修と、受け入れ先へのOJTの助言を挙げています。

