認定こども園が増えている理由|新制度の平成27年に1年で1,476園増。国の資料は移行を「政策的に促進」と書いています

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目次

30秒でわかるまとめ

  • 保育士が働く認定こども園は、11,212園まで増えました国の集計で、平成19年4月1日の94園が、令和7年4月1日には11,212園になっています。
  • 1年でいちばん増えたのは、新制度が始まった平成27年です平成26年の1,360園から、平成27年の2,836園へ。1年で1,476園増え、うち1,210園が幼保連携型でした。
  • 幼保連携型は、法改正で「単一の施設」になりました平成24年の法改正で、学校及び児童福祉施設としての位置付けを持つ施設になり、給付も施設型給付で一本化されました。
  • 増えた理由を数えた国の資料は、見つかりませんでした国の資料は移行を「政策的に促進」と書いています。移行した園の40.5%は、0〜2歳児の保育をメリットに挙げました。

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※認定こども園の4つの種類と令和7年の種類ごとの園数は認定こども園の種類は4つ、保育所との違いは認定こども園と保育園の違いで扱っています。

保護者と先生の集合写真(認定こども園)

先に結論:平成19年の94園から、令和7年の11,212園まで増えました

認定こども園の制度は、平成18年10月1日に始まりました。認定こども園法(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律)の附則が、施行日をこの日と定めています。

この記事は、こども家庭庁が公表している2つの資料から、各年4月1日時点の園数を並べました。平成23年からは「認定こども園に関する状況について(令和7年4月1日現在)」の推移の表、平成19年〜平成22年は「都道府県別の認定こども園の数の推移(平成19年から令和7年)」の合計の行です。

各年4月1日園数前年からの増加(編集部試算)
平成19年94—
平成20年229135
平成21年358129
平成22年532174
平成23年762230
平成24年909147
平成25年1,099190
平成26年1,360261
平成27年2,8361,476
平成28年4,0011,165
平成29年5,0811,080
平成30年6,1601,079
平成31年7,2081,048
令和2年8,016808
令和3年8,585569
令和4年9,220635
令和5年9,822602
令和6年10,483661
令和7年11,212729

出典:こども家庭庁「認定こども園に関する状況について(令和7年4月1日現在)」(令和7年10月28日)<参考>認定こども園数の推移(各年4月1日時点)(平成23年〜令和7年)、こども家庭庁「都道府県別の認定こども園の数の推移(平成19年から令和7年)」の各年の合計(平成19年〜平成22年)。増加は「その年の園数−前年の園数」で編集部が計算

平成19年の94園は、推移の資料にある平成20年4月1日現在の表の括弧内の数です(表の注に「平成19年4月1日現在の認定件数」とあります)。同じ資料の最初の表は平成19年8月1日現在で、105園でした。

平成26年までの7年間に増えたのは、合計1,266園(1,360園−94園)です。平成27年は、1年でそれを上回る1,476園(2,836園−1,360園)が増えました。いずれも編集部試算です。

タブレットで遊ぶ

数字で見る:いちばん増えたのは、平成27年4月1日の時点です

平成27年4月1日の2,836園は、前年の1,360園の約2.1倍(2,836÷1,360、編集部試算)です。平成26年と平成27年を、種類別・公私別に並べます。

区分平成26年平成27年増加(編集部試算)
幼保連携型7201,9301,210
幼稚園型411525114
保育所型189328139
地方裁量型405313
公立252554302
私立1,1082,2821,174
合計1,3602,8361,476

出典:こども家庭庁「認定こども園に関する状況について(令和7年4月1日現在)」<参考>認定こども園数の推移。国立はどちらの年も0園。増加は編集部が計算

平成27年に増えた1,476園のうち、1,210園が幼保連携型です。増加分の82.0%(1,210÷1,476、編集部試算)にあたります。4つの種類の増加を足すと1,476園、公立と私立の増加を足しても1,476園で、合計と一致します。

その後も、平成28年から平成31年までは毎年1,000園以上増えています。令和2年以降の増え方は1年に569園〜808園です。平成26年から令和7年までの増加は9,852園(11,212園−1,360園、編集部試算)でした。

令和7年4月1日の種類ごとの園数は認定こども園の種類は4つで扱っています。

保育室の様子

平成27年4月1日に始まったこと:子ども・子育て支援法と、改正された認定こども園法

平成27年4月1日は、子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)の施行の日です。子ども・子育て支援法施行令の附則(平成27年政令第166号)に、次の文があります。

「この政令は、子ども・子育て支援法の施行の日(平成二十七年四月一日)から施行する。」

出典:子ども・子育て支援法施行令(e-Gov法令API 法令ID 426CO0000000213)附則(平成27年3月31日政令第166号)第1項(原文どおり。ただし書は略)

認定こども園法を改正した平成24年の法律(平成24年8月22日 法律第66号)も、同じ日に施行されています。その附則第1条です。

「この法律は、子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)の施行の日から施行する。」

出典:認定こども園法(e-Gov法令API 法令ID 418AC0000000077)に収録の平成24年法律第66号 附則第1条(原文どおり。ただし書は略)

園数がいちばん増えた平成27年4月1日の時点は、この2つの法律が施行された日と同じ日です。ただし、日付が重なることは、それが増えた理由だと国の資料が書いていることとは別です。理由について国の資料が書いていることは、このあとの節で分けて見ます。

施設型給付は、認定こども園・幼稚園・保育所に共通の給付です

子ども・子育て支援法 第27条第1項が、施設型給付費を定めています。

「市町村は、教育・保育給付認定子どもが、教育・保育給付認定の有効期間内において、市町村長(中略)が施設型給付費の支給に係る施設として確認する教育・保育施設(以下「特定教育・保育施設」という。)から当該確認に係る教育・保育(中略)を受けたときは、内閣府令で定めるところにより、当該教育・保育給付認定子どもに係る教育・保育給付認定保護者に対し、当該特定教育・保育(中略)に要した費用について、施設型給付費を支給する。」

出典:子ども・子育て支援法(e-Gov法令API 法令ID 424AC0000000065)第27条第1項(原文どおり。括弧書き3か所を中略)

「教育・保育施設」は、同じ法律の第7条第4項が、認定こども園、幼稚園(認定こども園の認定を受けたもの等を除く)、保育所(同)と定めています。第27条第1項の中略した括弧書きは、子どもの区分ごとに受ける場所を書き分けています。

第27条第1項の括弧書きの子ども施設型給付の対象になる場所
教育認定子ども認定こども園において受ける教育・保育、又は幼稚園において受ける教育
満三歳以上保育認定子ども認定こども園において受ける教育・保育、又は保育所において受ける保育
満三歳未満保育認定子ども認定こども園又は保育所において受ける保育

出典:子ども・子育て支援法 第7条第4項・第27条第1項。表の整理は編集部

3つの区分のすべてに「認定こども園」が出てくるのは、条文の書き方の事実です。子どもの区分と認定の時間の決まり方は認定こども園の短時間・長時間で扱っています。

平成24年の法改正:幼保連携型は「学校及び児童福祉施設」の単一の施設になりました

文部科学省の資料は、この改正を次のように説明しています。

「認定こども園法の改正により、「学校及び児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一の施設」として、新たな「幼保連携型認定こども園」が創設。」

出典:文部科学省「認定こども園法改正に伴う幼稚園教諭免許状授与の所要資格の特例について」1ページ(原文どおり)

同じページは、改正前と改正後を次のように対比しています。

〔現行制度〕(改正前)〔改正後〕
幼稚園は学校教育法に基づく認可/保育所は児童福祉法に基づく認可改正認定こども園法に基づく単一の認可
それぞれの法体系に基づく指導監督指導監督の一本化
幼稚園・保育所それぞれの財政措置財政措置は「施設型給付」で一本化

出典:同資料 1ページの図(文言は原文どおり。「(改正前)」は編集部が補った)

いまの認定こども園法 第9条も、幼保連携型認定こども園で行うことを、「子どもに対する学校としての教育及び児童福祉施設(中略)としての保育並びにその実施する保護者に対する子育て支援事業の相互の有機的な連携を図りつつ」と書いています(第9条 柱書の一部。原文どおり、児童福祉施設の定義の括弧書きを中略)。

改正前からあった幼保連携型は、新しい制度の認可があったものとみなされました

平成24年法律第66号の附則第3条は、施行の際に現に存する改正前の幼保連携型(幼稚園と保育所で構成されるもの。条文の言葉では「旧幼保連携型認定こども園」)のうち、国及び地方公共団体以外の者が設置するものについて、施行日に、新しい認定こども園法 第17条第1項の設置の認可があったものとみなすと定めています。設置者が別段の申出をしたときは、この限りではありません。

出典:平成24年法律第66号 附則第3条第1項(要約)

同じ「幼保連携型」という言葉でも、平成26年までは改正前の制度の幼保連携型、平成27年からは改正後の幼保連携型を数えています。推移の表は、こども家庭庁の資料が両者を1つの列に並べたものです。

国の資料は、移行を「義務づけず、政策的に促進」と書いています

文部科学省の別の説明資料「認定こども園法の改正について」は、改正の中身を次のようにまとめています。

「既存の幼稚園及び保育所からの移行は義務づけず、政策的に促進」

「財政措置は、既存3類型も含め、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の「施設型給付」で一本化」

出典:文部科学省「認定こども園法の改正について」1ページ(いずれも原文どおり。1つ目は「学校及び児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一の施設」を創設、の項目の下の行)

国の資料が書いているのは、移行を義務にはせず、政策として後押しするという方針です。幼稚園や保育所が認定こども園になるかどうかは、設置者が選ぶ仕組みとして説明されています。

「既存3類型」は、幼保連携型以外の幼稚園型・保育所型・地方裁量型を指していると読めます。新しい幼保連携型だけでなく、ほかの種類の認定こども園も、幼稚園・保育所と共通の施設型給付の対象になる、という説明です。

移行した園が挙げた「メリット」:こども家庭庁の移行状況等調査

こども家庭庁の「令和7年度私立幼稚園の子ども・子育て支援制度への移行状況等調査の結果」(令和8年3月10日。令和8年3月18日の第14回子ども・子育て支援等分科会 参考資料12)は、移行した園に移行のメリットをたずねています。調査時点は令和7年4月1日です。

調査の対象は、私立の幼稚園、幼稚園型認定こども園、幼稚園又は幼稚園型認定こども園から移行した幼保連携型認定こども園の合計7,623園です。保育所から移行した認定こども園は、対象に入っていません。

認定こども園における移行のメリット(複数選択)園数割合
0~2歳児(低年齢児)の保育を行うことにより、就学前全体の見通しをもち、教育・保育活動を実施することができるようになった1,096園40.5%
地域の保育ニーズに対応した、2号子どもの受入れにより経営が安定した1,029園38.0%
地域の保育ニーズに対応した、3号子どもの受入れにより経営が安定した992園36.6%

出典:同資料(3-2)認定こども園における移行のメリット(複数選択)。回答があった認定こども園2,708園が母数。項目の文言は原文どおり

同じ資料は、施設型給付を受ける幼稚園等(施設型給付を受ける幼稚園と認定こども園。回答があった4,295園)にも、移行のメリットをたずねています。多かったのは「職員の処遇改善を図ることができた」3,655園(85.1%)、「公定価格に基づく財政支援(施設型給付)となり、経営が安定した」3,085園(71.8%)でした(同資料(3-1))。

これらは、移行した後に園が感じたメリットの集計です。「なぜ認定こども園になったか」をたずねた設問ではなく、園数が増えた理由を数えたものでもありません。

「なぜ増えたか」について、国の資料が書いていること・書いていないこと

国の資料が書いていること出どころ
園数は平成19年4月1日の94園から令和7年4月1日の11,212園へ増え、1年の増加は平成27年の1,476園が最大こども家庭庁の2つの資料(増加は編集部試算)
平成27年4月1日に子ども・子育て支援法と改正認定こども園法が施行子ども・子育て支援法施行令 附則、平成24年法律第66号 附則第1条
幼保連携型は「学校及び児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一の施設」になった文部科学省の資料
移行は「義務づけず、政策的に促進」。財政措置は「施設型給付」で一本化文部科学省の資料
移行した認定こども園の40.5%が、0〜2歳児の保育ができるようになったことをメリットに挙げたこども家庭庁の移行状況等調査

本記事が取得した国の資料には、「認定こども園の数がなぜ増えたか」を直接説明した文や、増えた理由を園にたずねて集計した結果は見当たりませんでした。平成27年の増加と新制度の施行が同じ時期であることは数字と条文から言えますが、国の資料がその因果を書いているわけではありません。本記事も、理由を推測では書きません。

この記事が扱っていないこと

  • 令和7年4月1日の種類別・公私別の園数。種類ごとの数は認定こども園の種類は4つで扱っています。
  • 都道府県別の園数。推移の資料にありますが、本記事は全国の合計だけを使っています。
  • 保育所から認定こども園になった園の、移行の理由やメリット。移行状況等調査は私立幼稚園などが対象で、保育所は入っていません。ほかの調査は取得していません。
  • 施設型給付の金額(公定価格)。本記事は取得していません。
  • 令和8年4月1日の園数。令和8年10月16日に確認した時点で、こども家庭庁の掲載ページの最新は令和7年4月1日時点でした。
  • 保育教諭の資格の特例、給与。本記事は取得していません。

保育士が認定こども園の求人を見るときに確認できること

  • その園が、いつ・何から認定こども園になったか。平成27年以降に増えた園が多く、元は幼稚園か保育所かで、園の成り立ちが違います。
  • 4つの種類のどれか。平成27年の増加の多くは幼保連携型でした。種類によって根拠になる基準が変わります。
  • 0〜2歳児(3号)を受け入れているか。移行した園のメリットとして、0〜2歳児の保育が挙がっています。自分の持ち場が乳児クラスになるかを確かめられます。
  • 施設型給付を受けている園か。移行状況等調査では、施設型給付を受ける幼稚園等の85.1%が「職員の処遇改善を図ることができた」を挙げています。処遇改善の仕組みは保育士の処遇改善手当はいくらかで扱っています。
  • 移行して何年目か。移行状況等調査には「移行したばかりであるため判断できない」と答えた園もありました。

よくある質問

Q. 認定こども園は、いつから増えましたか。
A. 制度は平成18年10月1日に始まり、平成19年4月1日には94園でした。平成26年までは1年に129園〜261園の増加でしたが、平成27年は1年で1,476園増えました(編集部試算)。

Q. 平成27年に大きく増えたのはなぜですか。
A. 平成27年4月1日は、子ども・子育て支援法と改正認定こども園法が施行された日です。文部科学省の資料は、幼保連携型を単一の施設とし、移行は「義務づけず、政策的に促進」、財政措置は「施設型給付」で一本化と書いています。ただし、増えた理由そのものを国が集計した資料は、本記事では見つかっていません。

Q. 今も増えていますか。
A. 令和6年4月1日の10,483園から、令和7年4月1日の11,212園へ、729園増えています(編集部試算)。令和2年以降は、1年に569園〜808園の増加です。

Q. 移行した園は、どんなメリットを挙げていますか。
A. こども家庭庁の移行状況等調査では、回答があった認定こども園2,708園のうち40.5%が、0〜2歳児の保育を行うことで就学前全体の見通しをもって教育・保育ができるようになった、と答えています。対象は私立幼稚園などから移行した園です。

Q. 認定こども園に転職したほうがいいですか。
A. 本記事が扱った園数の推移と条文・調査からは判断できません。園数が増えたことと、個々の園の働き方は別の話です。園ごとに確認してください。

迷ったらここ

認定こども園が増えた時期と背景

認定こども園は平成19年4月1日の94園から令和7年4月1日の11,212園まで増え、1年でいちばん増えたのは新制度が始まった平成27年の1,476園でした。国の資料は移行を「政策的に促進」と書いています。

  • その園がいつ・何から認定こども園になったか
  • 応募先が4つの種類のどれか
  • 0〜2歳児(3号)を受け入れているか
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まとめ

認定こども園は、平成19年4月1日の94園から、令和7年4月1日の11,212園まで増えました。1年でいちばん増えたのは平成27年の1,476園で、そのうち1,210園が幼保連携型です(いずれも編集部試算)。

平成27年4月1日は、子ども・子育て支援法と改正認定こども園法が施行された日です。改正で幼保連携型は「学校及び児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一の施設」になり、財政措置は施設型給付で一本化されました。

国の資料は、移行を「義務づけず、政策的に促進」と書いています。移行した園の40.5%は0〜2歳児の保育をメリットに挙げていますが、園数が増えた理由そのものを数えた国の資料は、本記事では見つかりませんでした。求人を見るときは、その園がいつ・何から移行したかもあわせて確かめてください。

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この記事を書いた人

医療・福祉・保育の人材紹介の現場で求職者の相談を受けてきた編集者が担当しています。キャリアアドバイザー歴8年、転職相談・紹介の対応実績1,500人以上(自社実績/2026年8月時点)。介護・看護師・保育士・栄養士の4分野を担当。記事の数値には必ず出典と公表時点を添えています。

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