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30秒でわかるまとめ
- サービス提供責任者が作る計画は、省令第24条が定めます条文が書く記載事項は、指定訪問介護の目標と、目標を達成するための具体的なサービスの内容等です。
- 担当者の氏名・所要時間・日程は、通知が挙げています解釈通知は、援助の方向性や目標、担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程等を挙げます。
- 所要時間は、報酬の算定にもつながる項目です告示は、現に要した時間ではなく、計画に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間で算定するとしています。
- 様式は、事業所ごとに定めてよいとされています通知は様式を各事業所ごとに定めるもので差し支えないとし、説明・同意・交付は省令が定めています。
※計画を誰が作るかはサービス提供責任者の仕事内容、訪問のあとに残す記録は訪問介護の記録の書き方で扱っています。

まず条文:第24条は6つの項でできています
訪問介護計画を定めているのは、「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第37号。以下「居宅基準」)の第24条で、見出しは「訪問介護計画の作成」です。「訪問介護計画書」と呼ばれることが多いのですが、省令の言葉は「訪問介護計画」です。
| 項 | 定め |
|---|---|
| 第1項 | 利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、指定訪問介護の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作成する |
| 第2項 | 既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成する |
| 第3項 | 作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得る |
| 第4項 | 作成した際には、訪問介護計画を利用者に交付する |
| 第5項 | 作成後、実施状況の把握を行い、必要に応じて変更を行う |
| 第6項 | 第1項から第4項までの規定を、計画の変更について準用する |
出典:居宅基準(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100037)第24条第1項〜第6項
作るのはサービス提供責任者です(サービス提供責任者の仕事内容)。この記事は計画に何を書くかに絞ります。
第1項が記載事項として名前を挙げているのは、「目標」と「具体的なサービスの内容等」の2つだけです。担当者の氏名も、所要時間も、日程も、条文には出てきません。「等」の中身は、次の解釈通知が示しています。

ここが本題:解釈通知が挙げる、計画に書く事項
厚生労働省は、この省令の読み方を「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について」(平成11年9月17日 老企第25号)で示しています。第24条に当たるのは、第3の一の3の(14)「訪問介護計画の作成」です。
「居宅基準第24条第1項は、サービス提供責任者は、訪問介護計画を作成しなければならないこととしたものである。訪問介護計画の作成に当たっては、利用者の状況を把握・分析し、訪問介護の提供によって解決すべき問題状況を明らかにし(アセスメント)、これに基づき、援助の方向性や目標を明確にし、担当する訪問介護員等の氏名、訪問介護員等が提供するサービスの具体的内容、所要時間、日程等を明らかにするものとする。なお、訪問介護計画の様式については、各事業所ごとに定めるもので差し支えない。」
出典:指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について(平成11年9月17日 老企第25号)第3の一の3の(14)①(原文どおり)
通知が「明らかにする」としている事項を並べると、次のとおりです。
- 援助の方向性や目標
- 担当する訪問介護員等の氏名
- 訪問介護員等が提供するサービスの具体的内容
- 所要時間
- 日程等
その前に利用者の状況を把握・分析し、解決すべき問題状況を明らかにする(アセスメント)手順があり、目標は「これに基づき」明確にする順番です。
最後の1文は、様式は各事業所ごとに定めるもので差し支えないとしています。書式を探す前に、この5つの事項が欄になっているかを見るほうが、通知の書き方に合っています。
この通知の版について
上の引用は、厚生労働省の平成27年度介護報酬改定のページに載っている新旧対照表の、改正後の欄の文言です(当時の番号は(13))。
平成30年度・令和3年度・令和6年度の新旧対照表では、この部分はいずれも「(略)」です。令和3年度の改正で番号が(13)から(14)に繰り下がり、令和6年度の新旧対照表は、通所リハビリテーションの箇所で「第3の一の3の(14)の⑥」を参照しています。令和8年度介護報酬改定のページには、この通知の改正は載っていませんでした。本記事は、令和6年度改正の時点の文言として引用しています。
出典:厚生労働省の平成27年度・平成30年度・令和3年度・令和6年度の介護報酬改定の各ページに掲載された老企第25号の新旧対照表

所要時間は、報酬の算定の基準にもなります
報酬を定める「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年2月10日 厚生省告示第19号)の「訪問介護費」の注1は、こう結ばれています。
「現に要した時間ではなく、訪問介護計画(指定居宅サービス基準第24条第1項に規定する訪問介護計画をいう。以下同じ。)に位置付けられた内容の指定訪問介護を行うのに要する標準的な時間で所定単位数を算定する。」
出典:指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 1 訪問介護費 注1(厚生労働省 法令等データベース掲載の本文。原文どおり。注1の前半=事業所・訪問介護員等・利用者を定める部分は省略)
算定に使う時間は、実際にかかった時間ではなく、計画に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間です。所要時間の欄は、報酬にもつながります。
「具体的なサービスの内容」を書く手がかり
「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(平成12年3月17日 老計第10号)の前書きは、通知の使い道をこう書いています。
「今般、別紙の通り、訪問介護におけるサービス行為ごとの区分及び個々のサービス行為の一連の流れを例示したので、訪問介護計画及び居宅サービス計画(ケアプラン)を作成する際の参考として活用されたい。」
「また、今回示した個々のサービス行為の一連の流れは、あくまで例示であり、実際に利用者にサービスを提供する際には、当然、利用者個々人の身体状況や生活実態等に即した取扱いが求められることを念のため申し添える。」
出典:「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(平成12年3月17日 老計第10号)前書き。本記事は平成30年3月30日 老振発0330第2号の新旧対照表(改正後の欄)で確認(原文どおり。1つ目の引用は文の前半を省略)
区分と行為の流れは参考で例示です。計画には、その利用者の身体状況や生活実態に合わせた中身を書きます。区分の話は訪問介護でできないことで触れています。
居宅サービス計画との関係:沿って作り、求められたら提供に協力
ケアマネジャーが作る居宅サービス計画(ケアプラン)との関係は、次のとおりです。
| 出典 | 定め |
|---|---|
| 省令 第16条 | 居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画に沿った指定訪問介護を提供する |
| 省令 第24条第2項 | 既に居宅サービス計画が作成されている場合は、訪問介護計画を当該計画の内容に沿って作成する |
| 通知 (14)② | 訪問介護計画の作成後に居宅サービス計画が作成された場合は、沿ったものであるか確認し、必要に応じて変更する |
出典:居宅基準 第16条・第24条第2項、老企第25号 第3の一の3の(14)②
ケアマネジャーとの間については、(14)⑥がこう書いています。
「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第12号において、「介護支援専門員は、居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等に対して、指定居宅サービス等基準において位置付けられている計画の提出を求めるものとする」と規定していることを踏まえ、居宅サービス計画に基づきサービスを提供している指定訪問介護事業者は、当該居宅サービス計画を作成している指定居宅介護支援事業者から訪問介護計画の提供の求めがあった際には、当該訪問介護計画を提供することに協力するよう努めるものとする。」
出典:老企第25号 第3の一の3の(14)⑥(平成27年度新旧対照表の改正後の欄で新設。原文どおり)
ケアマネジャー側の省令(平成11年厚生省令第38号)の第13条第12号は、現行の条文で「訪問介護計画」を名指しして提出を求めるものとしています。訪問介護計画は、ケアマネジャーにも渡ることがある書類です。
説明・同意・交付と、見直しの手順
作ったあとの手順について、通知は第3項をこう解説しています。
「したがって、サービス提供責任者は、訪問介護計画の目標や内容等については、利用者又はその家族に、理解しやすい方法で説明を行うとともに、その実施状況や評価についても説明を行うものとする。」
出典:老企第25号 第3の一の3の(14)③の第2文(原文どおり)
このほか通知は、交付は作成した際に遅滞なく行うこと(④)、サービス提供責任者は他の訪問介護員等のサービスが計画に沿って実施されているかを把握し、助言、指導等必要な管理を行うこと(⑤)を書いています。計画を変えたときは、第24条第6項が第1項〜第4項を準用するので、説明・同意・交付がもう一度かかります。
出典:老企第25号 (14)④・⑤、居宅基準 第24条第6項
計画に書いた「目標」は、あとで実施状況や評価を説明するときの物差しにもなります。計画の保存は介護事務の仕事内容で扱っています。
記入の型:省令と通知の項目を、そのまま欄にします
省令第24条第1項と通知(14)①の事項を欄に置くと、次の型になります。
| 欄 | 根拠の文言 | 書くときの考え方(編集部) |
|---|---|---|
| 利用者の状況(アセスメント) | 利用者の状況を把握・分析し、解決すべき問題状況を明らかにし | 本人の希望と、把握した状況を分けて書きます。 |
| 援助の方向性・目標 | 指定訪問介護の目標/援助の方向性や目標 | あとで実施状況や評価を説明するときの物差しになります。 |
| 担当者 | 担当する訪問介護員等の氏名 | 通知の言葉は「氏名」です。 |
| サービスの具体的内容 | 訪問介護員等が提供するサービスの具体的内容 | 区分の名前で終わらせず、その利用者に行うことを書きます。 |
| 所要時間 | 所要時間 | 算定は、計画に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間です。 |
| 日程 | 日程等 | 曜日や時間帯など、訪問の予定です。 |
出典:省令第24条第1項・老企第25号 第3の一の3の(14)①の文言をもとに編集部が作成。国が示した様式ではありません。「考え方」の列は編集部の整理で、国がこう書くよう定めたものではありません。
架空の記入例(省令・通知の項目に沿ったもの)
編集部が作った架空の記入例です。実在の利用者や事業所の計画ではありません。担当者は記号、時間と曜日は「○」です。
| 欄 | 記入例(架空) |
|---|---|
| 利用者の状況(アセスメント) | 本人の話「夜中にトイレへ行くとき、足元がふらつく」。日中も、立ち上がるときに手すりにつかまっている。本人は「トイレは自分で行きたい」と話している。 |
| 援助の方向性・目標 | トイレまでの移動を、付き添いのもとで本人が続けられるようにする。 |
| 担当者 | 訪問介護員A、訪問介護員B(実際の計画では氏名を書く) |
| サービスの具体的内容 | トイレまでの移動に付き添い、立ち上がりのときに体を支える。衣類の上げ下ろしは、本人ができるところは本人が行い、できないところを手伝う。 |
| 所要時間 | ○分 |
| 日程 | 毎週○曜日・○曜日の午前 |
内容の欄は区分の名前ではなくその利用者に何をするかを、状況の欄は本人の言葉と見て把握したことを分けて書いています。編集部が考えた一例です。
国の運営指導で見る項目も、第24条の項に沿っています
厚生労働省の「介護保険施設等運営指導マニュアル」の別添「確認項目及び確認文書」は、訪問介護の第24条について、確認項目を次の5つとしています。
「利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえているか」
「サービスの目標、当該目標を達成するための具体的サービスの内容等を記載しているか」
「居宅サービス計画に基づいて訪問介護計画が立てられているか」
「利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか」
「計画作成後、当該計画の実施状況の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行っているか」
出典:介護保険施設等運営指導マニュアルについて(令和4年3月31日 老発0331第7号、最終改正 令和6年7月4日 老発0704第7号)別添「確認項目及び確認文書」訪問介護・訪問介護計画の作成(第24条)(原文どおり)
確認文書として挙がっているのは、居宅サービス計画、訪問介護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの)、アセスメントの結果がわかるもの、モニタリングの結果がわかるものの4つです。第16条(居宅サービス計画に沿ったサービスの提供)の確認文書にも、訪問介護計画が入っています。
通知は、このマニュアルを指導監督の標準的な実施方法を示したものとしています。実際の確認は自治体ごとの運営指導によります。
この記事が扱っていないこと
- 所要時間の区分ごとの単位数と、所要時間の決め方の細かい取扱い。告示の単位数や留意事項通知(平成12年3月1日 老企第36号)の領域で、本記事は引用していません。
- 訪問のあとに残す記録。訪問介護の記録の書き方で扱っています。
- 身体介護・生活援助の区分の一覧。老計第10号の別紙の領域です。
- 総合事業の訪問型サービスの計画。本記事は指定訪問介護(第24条)に限っています。
- 自治体や民間の計画書の書式。取得していません。
- 老企第25号の、改正を反映した全文。厚生労働省のサイトで見つけられず、新旧対照表で文言を確かめました。取得していない年度の改正がないことまでは確かめきれていません。
サービス提供責任者として確認できること
- 事業所の様式に、通知の5つの事項の欄があるか。目標、担当者の氏名、具体的内容、所要時間、日程です。
- アセスメントの結果と同意を、どこに残しているか。どちらも運営指導の確認文書に挙がっています。
- ケアマネジャーから計画を求められたときの渡し方。
よくある質問
Q. 訪問介護計画書には、何を書くよう決まっていますか。
A. 省令第24条第1項は「指定訪問介護の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等」とし、解釈通知(老企第25号)は援助の方向性や目標、担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程等を挙げています。
Q. 国が決めた様式はありますか。
A. 通知は「訪問介護計画の様式については、各事業所ごとに定めるもので差し支えない」としています。事業所の様式を確認してください。
Q. 所要時間は、実際にかかった時間を書けばよいですか。
A. 告示第19号の訪問介護費の注1は、現に要した時間ではなく、訪問介護計画に位置付けられた内容の指定訪問介護を行うのに要する標準的な時間で所定単位数を算定するとしています。
Q. 計画を変えたら、利用者の同意を取り直しますか。
A. 第24条第6項が、第1項から第4項までの規定を計画の変更について準用しています。説明・同意・交付は、変更した計画にもかかります。
Q. ケアマネジャーに訪問介護計画を渡す決まりはありますか。
A. 通知は、居宅サービス計画を作成している指定居宅介護支援事業者から訪問介護計画の提供の求めがあった際には、提供することに協力するよう努めるものとしています。
迷ったらここ
計画書の欄と同意の残し方を見る
省令第24条は、目標と具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作るとし、解釈通知は担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程等を明らかにするとしています。様式は事業所ごとに定めてよいとされています。
- 計画の様式に、目標・担当者の氏名・具体的内容・所要時間・日程の欄があるか
- アセスメントとモニタリングの結果を、どこに残しているか
- 計画を変えたときの説明・同意・交付と、ケアマネジャーへの渡し方
まとめ
訪問介護計画は、省令第24条が定めています。条文が名前を挙げる記載事項は「目標」と「具体的なサービスの内容等」で、「等」の中身は解釈通知が援助の方向性や目標、担当する訪問介護員等の氏名、サービスの具体的内容、所要時間、日程等と示しています。
所要時間は、告示が報酬を計画に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間で算定するため、算定にもつながります。様式は事業所ごとでよいので、書式より先に、これらの事項が欄になっているかを確かめます。
作ったあとは、説明・同意・交付、実施状況の把握と変更が続きます。ケアマネジャーから求めがあれば、提供に協力するよう努めるものとされています。

