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30秒でわかるまとめ
- 栄養士・調理員の職場は、単独調理場と共同調理場に分かれます公立小学校17,996校のうち、共同調理場方式が9,699校で53.9%、単独調理場方式が8,187校で45.5%でした。
- 中学校では、共同調理場方式が65.1%とさらに多めです公立中学校8,695校のうち5,664校です。単独調理場方式は24.3%、その他の調理方式は10.5%でした。
- 調理を外部に委託している学校は、62.9%にのぼります公立の小・中学校など26,968校のうち16,967校です。2年前の59.6%から3.3ポイント上がりました。
- 同じ学校給食でも、雇い主と働く場所が変わります共同調理場は全国に2,354か所あります。学校の調理場か共同調理場か、自治体か委託先かの組み合わせで職場が決まります。
※学校給食の栄養を担う職の違いは栄養教諭と学校栄養職員の違い、調理員の賃金の統計は給食調理員の時給の相場で扱っています。

まず条文:学校給食法が定めているのは「共同調理場」です
学校給食法 第3条は、学校給食を、義務教育諸学校(小学校・中学校・義務教育学校・中等教育学校の前期課程・特別支援学校の小学部と中学部)で児童又は生徒に実施される給食と定めています。調理する場所で条文が名前を付けているのは、次の1つです。
「義務教育諸学校の設置者は、その設置する義務教育諸学校の学校給食を実施するための施設として、二以上の義務教育諸学校の学校給食の実施に必要な施設(以下「共同調理場」という。)を設けることができる。」
出典:学校給食法(e-Gov法令API 法令ID 329AC0000000160)第6条(原文どおり)
共同調理場は、2つ以上の学校の給食をまとめて作る施設です。設けるかどうかは設置者が決める書き方です。この記事では「給食センター」とも呼びますが、法律と統計の言葉は「共同調理場」です。
一方で、学校給食法の本則には「単独調理場」「給食センター」「委託」という言葉が出てきません。単独調理場方式は統計の表の言葉で、本記事は「その学校の調理場で、その学校の給食を作る形」と読んでいます(表に定義はありません)。
学校給食の栄養を担う職員については、第7条が「義務教育諸学校又は共同調理場において学校給食の栄養に関する専門的事項をつかさどる職員」と書いています。栄養の担当者の勤務先も、学校か共同調理場かです。資格は学校給食の衛生管理基準で扱っています。

まず資料:調理方式と委託は、2年ごとに数えられています
使うのは、文部科学省の「学校給食実施状況等調査」です。全数調査で、調査期日は5月1日現在、周期は隔年(平成28年度までは毎年実施)です。最新は令和7年度で、2026年7月に公表されました。
調理方式・調理員・外部委託は、公立の学校だけを数えています。
「「※」を付した事項及び調査については、公立学校の状況のみを把握することから、都道府県教育委員会及び市町村教育委員会のみが回答する。」
出典:学校給食実施状況等調査 調査計画(e-Stat 統計調査計画)5(1)の注(原文どおり)。「※」が付いているのは、学校給食調理方式別実施学校数、学校給食調理員配置状況、学校給食業務外部委託状況など
答えるのは教育委員会で、委託先の会社が答えた数字ではありません。

ここが本題:公立小の53.9%が共同調理場方式です
| 区分 | 学校数 | 単独調理場方式 | 共同調理場方式 | その他調理方式 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 17,996 | 8,187(45.5%) | 9,699(53.9%) | 110(0.6%) |
| 中学校 | 8,695 | 2,116(24.3%) | 5,664(65.1%) | 915(10.5%) |
| 義務教育学校 | 251 | 124(49.4%) | 126(50.2%) | 1(0.4%) |
| 中等教育学校(前期課程) | 26 | 9(34.6%) | 9(34.6%) | 8(30.8%) |
| 4つの合計 | 26,968 | 10,436(38.7%) | 15,498(57.5%) | 1,034(3.8%) |
出典:文部科学省「学校給食実施状況等調査」令和7年度 第7表(公立、令和7年5月1日現在)。4つの合計は編集部で合算し、割合も編集部試算(例:15,498 ÷ 26,968 × 100 = 57.5)
学校数は、完全給食か補食給食を実施している公立の学校です(小学校の17,996=第2表の完全給食17,979+補食給食17。編集部で検算)。
公立小学校では、共同調理場方式で給食を受けている学校のほうが、単独調理場方式より多い形です。中学校では3校に2校に近い65.1%です。
令和5年は、小学校18,381校のうち共同調理場方式が9,765校(53.1%)、単独調理場方式が8,522校(46.4%)でした。中学校8,762校では、共同調理場方式が5,575校(63.6%)です(令和5年度 第7表、割合は試算)。学校の数は減り、共同調理場方式の割合は少し上がりました。
「その他調理方式」の中身は表に説明がなく、本記事は推測しません。
子どもの数で見ると、小学校は単独調理場方式が57.2%です
| 区分 | 児童生徒数 | 単独調理場方式 | 共同調理場方式 | その他調理方式 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校(児童数) | 5,696,279 | 3,255,837(57.2%) | 2,411,217(42.3%) | 29,225(0.5%) |
| 中学校(生徒数) | 2,795,452 | 756,334(27.1%) | 1,646,500(58.9%) | 392,618(14.0%) |
出典:同 令和7年度 第8表(公立、令和7年5月1日現在)
小学校は、学校の数では共同調理場方式、児童の数では単独調理場方式が多いという逆転です。1校あたりの児童数は、単独調理場方式は約398人(3,255,837 ÷ 8,187)、共同調理場方式は約249人(2,411,217 ÷ 9,699)です(編集部試算)。
平均で見ると、単独調理場方式の学校のほうが児童が多い形です。学校ごとの理由は表にありません。
都道府県で、共同調理場方式の割合は大きく違います
第7表を都道府県別に見ると、公立小学校の共同調理場方式の割合には大きな幅があります。
| 都道府県 | 小学校数 | 共同調理場方式 | 単独調理場方式 |
|---|---|---|---|
| 島根県 | 185 | 183(98.9%) | 2(1.1%) |
| 鳥取県 | 111 | 108(97.3%) | 3(2.7%) |
| 青森県 | 236 | 216(91.5%) | 20(8.5%) |
| 東京都 | 1,252 | 235(18.8%) | 1,015(81.1%) |
| 福岡県 | 681 | 110(16.2%) | 571(83.8%) |
| 神奈川県 | 836 | 108(12.9%) | 728(87.1%) |
出典:同 令和7年度 第7表(公立小学校、令和7年5月1日現在)。共同調理場方式の割合が高い3県と低い3都県を編集部が抜き出したもの
島根県は98.9%、神奈川県は12.9%です。地域によって、求人が学校の調理場中心か共同調理場中心かが変わると読めます。
共同調理場は全国に2,354か所、500人以下が33.9%です
共同調理場の規模は、給食を作る児童生徒の数で分かれています。
| 児童生徒数 | 共同調理場数 | 割合 |
|---|---|---|
| 500人以下 | 798 | 33.9% |
| 501~1,000人 | 485 | 20.6% |
| 1,001~3,000人 | 636 | 27.0% |
| 3,001~10,000人 | 411 | 17.5% |
| 10,001人以上 | 24 | 1.0% |
| 計 | 2,354 | 100.0% |
出典:同 令和7年度 第9表(公立、令和7年5月1日現在)。表は12区分で、1,001人以上は編集部で合算(20,001人以上は0か所)。合算した区分の割合は編集部試算
3つに1つは500人以下の共同調理場です。1,000人以下まで含めると798+485=1,283か所、54.5%です(編集部試算)。令和5年は2,352か所でした(令和5年度 第9表)。
調理員の配置人員は、共同調理場が1か所あたり平均6.0人、500人以下の共同調理場では3.8人、公立の単独調理場の小学校は1校あたり平均1.9人です(第12表)。
調理の外部委託は62.9%。運搬と食器洗浄も半数を超えます
外部委託の状況は、第13表に業務ごとに載っています。
| 委託業務 | 委託している学校数 | 委託比率(令和7年) | 委託比率(令和5年) |
|---|---|---|---|
| 調理 | 16,967 | 62.9% | 59.6% |
| 運搬 | 14,659 | 54.4% | 51.9% |
| 物資購入・管理 | 4,097 | 15.2% | 12.7% |
| 食器洗浄 | 16,599 | 61.6% | 57.3% |
| ボイラー管理 | 9,131 | 33.9% | 32.5% |
| その他の業務 | 16,602 | 61.6% | 54.2% |
出典:同 令和7年度・令和5年度 第13表(公立)。委託比率は表の値を小数第1位で表示
「※「計」の欄の委託比率は、完全給食及び補食給食を実施している学校数に対する外部委託学校数の比率である。」
出典:同 令和7年度 第13表の注(原文どおり)。委託比率の分母の説明です
分母は第7表の4つの合計26,968校です(16,967 ÷ 26,968 × 100 = 62.9。編集部で検算)。5校に3校以上が、調理を外部に委託しています。令和5年の59.6%から3.3ポイント上がり(編集部試算)、6つの業務すべてで委託比率が上がりました。
区分は上の6つで、献立の作成という区分はありません(「その他の業務」の中身は表にありません)。
単独調理場と共同調理場で、委託の割合も違います
第13表は、委託している学校を単独調理場と共同調理場に分けています。調理について並べます。
| 区分 | 調理を委託している数 | その方式の学校数 | 割合(編集部試算) |
|---|---|---|---|
| 単独調理場 | 6,019校(小4,605・中1,348・義務57・中等9) | 10,436校 | 57.7% |
| 共同調理場 | 1,552か所(受ける学校は10,948校) | 15,498校 | 70.6% |
出典:同 令和7年度 第13表・第7表。6,019は4つの学校種の合算。割合は 6,019 ÷ 10,436、10,948 ÷ 15,498 の編集部試算。6,019+10,948=16,967 で表の「計」と一致
共同調理場方式の学校の70.6%、単独調理場方式の学校の57.7%で、調理が委託されています。どちらの方式でも、委託している学校が半数を超えます。
病院の患者給食の委託は病院給食の委託と直営の違いで扱っています。
公立の調理員は33,714人。非常勤が常勤を上回ります
調理員の配置は第10表にあります。
| 区分 | 学校・調理場数 | 常勤 | 非常勤 | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 7,660 | 7,884人 | 6,750人 | 14,634人 |
| 中学校 | 1,890 | 1,026人 | 1,235人 | 2,261人 |
| 共同調理場 | 2,354 | 6,390人 | 7,827人 | 14,217人 |
| 計(義務教育学校・特別支援学校などを含む) | 13,060 | 16,266人 | 17,448人 | 33,714人 |
出典:同 令和7年度 第10表(公立、令和7年5月1日現在)。常勤+非常勤=計を全行で検算
非常勤17,448人が、常勤16,266人より多い形です。令和5年は計36,515人(常勤18,283人、非常勤18,232人)で、2,801人減りました(令和5年度 第10表。差は編集部試算)。
うち調理師免許取得者は18,119人です。調理師と調理員の違いは調理師と調理員の違いで扱っています。
注意点が2つあります。この人数が誰に雇われている人かは、表に書かれていません。委託先の社員を含むかを、本記事は判断していません。また、小学校の学校数7,660は、第7表の単独調理場方式の小学校8,187と一致せず、何を数えた数かの説明もありません。
職場選びに置き換えると:働く場所と雇い主の組み合わせです
ここまでの表を、働く人の側から見ると、選ぶところは2つです。働く場所(学校の調理場か共同調理場か)と、雇い主(自治体か委託先か)です。
調理を委託している学校では、調理を行うのは委託先です。調理員の求人は、雇い主が自治体か委託を受けた会社かで、同じ学校給食でも立場が変わります。雇い主で賃金の統計に入るかが変わる点は、給食調理員の時給の相場で扱っています。
どちらが働きやすいか、委託先の給料が高いか低いかは、この記事の資料からは決まりません。
この記事が扱っていないこと
- 給料・賃金。本記事の表に賃金の数字はありません。調理員の賃金の統計は給食調理員の時給の相場で扱っています。
- 委託先の会社の数・契約・働く人の数。取得していません。
- 「その他調理方式」の中身。結果の表に説明がなく、取得していません。
- 国立・私立の学校の調理方式と委託。表は公立だけです。
- 特別支援学校と夜間定時制高等学校の調理方式。第7表に入っていません。
- 衛生管理の基準と、給食での個別の対応。学校給食の衛生管理基準と学校給食のアレルギー事故防止で扱っています。
学校給食の求人を見るときに確認できること
- 勤務先は学校の調理場か、共同調理場か。公立小学校の53.9%、中学校の65.1%が共同調理場方式です。
- 雇い主は自治体か、調理を受託した会社か。調理を委託している学校は62.9%でした。
- 共同調理場なら、何人分の給食を作る施設か。500人以下の共同調理場が33.9%ある一方、10,001人以上も24か所あります。
- 常勤か非常勤か。公立の調理員は、非常勤17,448人が常勤16,266人を上回っています。
- 地域の調理方式。同じ小学校でも、共同調理場方式の割合は島根県の98.9%から神奈川県の12.9%まで開きがあります。
よくある質問
Q. 学校給食の職場は、学校の給食室と給食センターのどちらが多いですか。
A. 令和7年5月1日現在の公立小学校17,996校では、共同調理場方式が9,699校(53.9%)、単独調理場方式が8,187校(45.5%)でした。中学校は65.1%です。学校の数で、働く人の数ではありません。
Q. 学校給食の調理は、どのくらい外部に委託されていますか。
A. 公立の小・中学校など26,968校のうち16,967校(62.9%)が調理を外部に委託していました。令和5年の59.6%から上がっています。運搬は54.4%、食器洗浄は61.6%です。
Q. 給食センターと学校の給食室では、どちらが働きやすいですか。
A. 本記事は判断していません。表からわかるのは、働く場所の数と規模、委託の割合、調理員の常勤・非常勤の人数です。求人では、勤務先・雇い主・施設の規模を確認できます。
Q. 学校給食の調理員は何人いますか。
A. 公立の学校と共同調理場に配置されている調理員は33,714人(常勤16,266人、非常勤17,448人)でした。委託先の社員が含まれるかは、表に書かれていません。
Q. 学校給食で働く栄養士は、どこに勤めますか。
A. 学校給食法 第7条は、学校給食の栄養に関する専門的事項をつかさどる職員を「義務教育諸学校又は共同調理場において」と書いています。条文の上では、勤務先は学校か共同調理場のどちらかです。
迷ったらここ
勤務先が学校か共同調理場かを見る
公立小学校の53.9%が共同調理場方式で、調理を外部に委託している学校は62.9%です。同じ学校給食でも、働く場所と雇い主が変わります。
- 勤務先は学校の調理場か、共同調理場か
- 雇い主は自治体か、調理を受託した会社か
- 委託されている業務の範囲(調理・運搬・食器洗浄など)
まとめ
- 公立小学校の53.9%が共同調理場方式です17,996校のうち9,699校。中学校は65.1%で、児童の数で見ると小学校は単独調理場方式が57.2%です。
- 共同調理場は全国に2,354か所あります学校給食法 第6条が定める施設で、500人以下の小さな共同調理場が33.9%を占めます。
- 調理を外部に委託している学校は62.9%です令和5年の59.6%から上がりました。共同調理場方式の学校では70.6%です。
- 職場は、働く場所と雇い主の組み合わせで決まります学校の調理場か共同調理場か、自治体か委託先か。地域によって割合が大きく違います。
同じ「学校給食」の求人でも、どこで作り、誰に雇われるかで立場が変わります。勤務先の種類と雇い主を確かめてください。

