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30秒でわかるまとめ
- 機能訓練指導員等が作る計画書は、国の様式を参考にします通知は別紙様式3―3を参考に作成するとし、相当する内容を通所介護計画に書けば作成に代えられるとしています。
- 様式は、基本情報・目標と訓練項目・実施後の3部ですⅠ利用者の基本情報、Ⅱ目標と訓練項目の設定、Ⅲ実施後の対応の順に欄が並び、Ⅲは初回の作成時には書きません。
- 目標は長期と短期に分け、機能・活動・参加で書きます短期目標の欄は今後3ヶ月です。通知は、身体機能の向上だけでなく生活上の行為の達成を含めるよう求めています。
- 訓練項目は「何を目的に〜する」の形で書く欄ですプログラム内容の横に留意点・頻度・時間・主な実施者が並びます。短期目標に必要な行為に対応させて、具体的に設定します。
※加算の区分と要件は個別機能訓練加算とは、職種としての仕事は機能訓練指導員の仕事内容で扱っています。

まず通知:国の様式は「参考に作成」とされています
個別機能訓練計画書の国の様式は、厚生労働省老健局の通知「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について」(令和6年3月15日 老高発0315第2号・老認発0315第2号・老老発0315第2号。介護保険最新情報Vol.1217)に付いている別紙様式3-3「個別機能訓練計画書」です。通知は令和6年4月1日から適用され、令和3年3月16日の前の通知は廃止されました。
様式の使い方について、通知はこう書いています。
「個別機能訓練計画は別紙様式3―3を参考に作成すること。なお、個別機能訓練計画に相当する内容を通所介護計画又は地域密着型通所介護計画の中に記載する場合は、その記載をもって個別機能訓練計画の作成に代えることができる。」
出典:リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について(令和6年3月15日 老高発0315第2号ほか)第二章 第二 Ⅰ1⑵①(原文どおり)
「個別機能訓練計画の策定にあたり、当該様式を参考とする。」
出典:同 第二章 第二 Ⅲ3「別紙様式3-3(個別機能訓練計画書)」(原文どおり)
この部分の見出しも「個別機能訓練加算に関する事務処理手順例及び様式例の提示について」です。通知の言葉は「様式例」と「参考」で、様式3-3そのものを使うよう求める書き方ではありません。
もう1つの道もあります。同じ通知の第一章は、別紙様式1-3「個別機能訓練、栄養、口腔に係る実施計画書(通所系)」で計画書を作れば、別紙様式3-2・3-3などの作成に代えることができるとしています。ただし、「左欄の様式の一部のみを記入した場合に、右欄の様式の作成に代えることはできないため留意すること。」とされています(第一章 Ⅱ。原文どおり)。
版について:令和6年度介護報酬改定の厚生労働省のページには、この通知のPDFと、別紙様式3-3のExcelが載っています。令和8年度介護報酬改定のページには、この通知の改正は載っていませんでした。介護保険最新情報の掲載ページにも、この通知を改める後の通知は見当たりませんでした(いずれも2026年10月30日に取得)。本記事は、令和6年3月15日の通知と様式を最新版として読んでいます。

省令の側:通所介護計画は第99条で、管理者が作ります
省令(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準。平成11年厚生省令第37号)に出てくるのは、「通所介護計画」です。第99条の見出しは「通所介護計画の作成」です。
「指定通所介護事業所の管理者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、機能訓練等の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した通所介護計画を作成しなければならない。」
出典:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100037)第99条第1項(原文どおり)
| 項 | 定め |
|---|---|
| 第2項 | 既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成する |
| 第3項 | 管理者は、作成に当たって、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得る |
| 第4項 | 管理者は、作成した際には、通所介護計画を利用者に交付する |
| 第5項 | 通所介護従業者は、それぞれの利用者について、通所介護計画に従ったサービスの実施状況及び目標の達成状況の記録を行う |
出典:同 第99条第2項〜第5項
条文の主語は管理者で、記載事項として名前が挙がっているのは「機能訓練等の目標」と「具体的なサービスの内容等」です。「個別機能訓練計画」という言葉は、この条にはありません。
個別機能訓練計画は、通知が「個別機能訓練加算を算定する利用者」について示している計画です。作るのは機能訓練指導員等で、通知は「機能訓練指導員等が多職種協働で個別機能訓練計画を作成する」としています(第二章 第二 Ⅰ1⑵)。通知は、居宅サービス計画や通所介護計画と連動し、整合性が保たれるように作ることが重要だとしています(同①)。

ここが本題:様式3-3の欄は、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの3部です
別紙様式3-3(Excel)の欄を、上から順に書き出しました。欄の名前は原本の表記どおりです。
| 部分 | 欄の名前(原本の表記) |
|---|---|
| 冒頭 | 作成日/前回作成日/初回作成日、ふりがな・氏名、性別、生年月日、要介護度、計画作成者・職種、障害高齢者の日常生活自立度、認知症高齢者の日常生活自立度 |
| Ⅰ 利用者の基本情報 | 利用者本人の希望/家族の希望/利用者本人の社会参加の状況/利用者の居宅の環境(環境因子)/健康状態・経過(病名、発症日・受傷日、直近の入院日、直近の退院日、治療経過、合併症)/機能訓練実施上の留意事項(開始前・訓練中の留意事項、運動強度・負荷量等) |
| Ⅱ 個別機能訓練の目標・個別機能訓練項目の設定 | 機能訓練の短期目標(今後3ヶ月)と機能訓練の長期目標。どちらも(機能)(活動)(参加)の3段 |
| 前回作成した短期目標に対する目標達成度/前回作成した長期目標に係る目標達成度(いずれも達成・一部・未達) | |
| 個別機能訓練項目:プログラム内容(何を目的に(~のために)~する)・留意点・頻度・時間・主な実施者(①〜④の4行)、プログラム立案者、利用者本人・家族等がサービス利用時間以外に実施すること、特記事項 | |
| Ⅲ 個別機能訓練実施後の対応 | 個別機能訓練の実施による変化/個別機能訓練実施における課題とその要因 |
| 末尾 | 事業所名、説明日、説明者 |
出典:別紙様式3-3「個別機能訓練計画書」(令和6年度介護報酬改定のページ掲載のExcel)の欄名を編集部が書き出したもの。合併症のチェック項目は省略
Ⅰの見出しの横には「※別紙様式3-1・別紙様式3-2を別途活用すること。」と書かれています。基本情報は、別の2つのシートと組み合わせて埋める作りです。頻度の欄は「週 回」、時間の欄は「分/回」の形で、数字を書き入れるようになっています。
基本情報の欄は、通知の⑴①〜④で集めた情報で埋まります
通知は、目標を設定する前に、機能訓練指導員等が①〜④で情報を集めるとしています(第二章 第二 Ⅰ1⑴)。欄との対応は、編集部が整理したものです。
| 通知 | 集める情報 | 使う様式と、関係する欄(編集部の整理) |
|---|---|---|
| ① | 現在行っていることや今後行いたいこと(ニーズ・日常生活や社会生活等における役割)と、それに対する家族の希望 | 別紙様式3-1興味・関心チェックシート/利用者本人の希望・家族の希望・社会参加の状況 |
| ② | 居宅での生活状況(ADL、IADL等)。居宅の環境(福祉用具・補助具等を含む)と、居宅の環境下での自立レベルや課題 | 別紙様式3-2生活機能チェックシート/利用者の居宅の環境(環境因子) |
| ③ | 必要に応じて医師又は歯科医師から、病名、治療経過、合併疾患、個別機能訓練実施上の留意事項 | 健康状態・経過/機能訓練実施上の留意事項 |
| ④ | 介護支援専門員から、居宅サービス計画に記載された本人や家族の意向、総合的な支援方針、解決すべき課題、長期目標、短期目標、サービス内容など | 目標を設定するときの材料 |
出典:同 第二章 第二 Ⅰ1⑴①〜④(表は編集部の要約)
③で医師又は歯科医師から直接情報が得られない場合は、介護支援専門員を通じて情報を集めるとされています。興味・関心チェックシートは、通知の記載要領で「利用者の記入又は聞き取りにより作成する」とされています(Ⅲ1)。居宅サービス計画の側の書き方は居宅サービス計画書の書き方で扱っています。
目標の欄:長期と短期に分け、機能・活動・参加で書きます
目標は、機能訓練指導員等が協働し、利用者又は家族の意向と、担当の介護支援専門員の意見も踏まえて設定します。書き方について、通知はこう続けています。
「なお、目標設定にあたっては、当該利用者の意欲の向上に繋がるよう、長期目標・短期目標のように段階的な目標設定をするなど、可能な限り具体的かつ分かりやすい目標とすること。」
出典:同 第二章 第二 Ⅰ1⑵②ア(原文どおり)
長期目標については、こう書かれています。
「長期目標は生活機能の構成要素である体や精神の働きである「心身機能」、ADL・家事・職業能力や屋外歩行といった生活行為全般である「活動」、家庭や社会で役割を果たすことである「参加」をバランスよく含めて設定することが求められる。」
出典:同 ②ア<長期目標の設定>(原文どおり)
様式の目標の欄が(機能)(活動)(参加)の3段になっているのは、この考え方に合わせたものと読めます。通知は続けて、単に座る・立つ・歩くといった身体機能の向上を目指すことのみを目標とするのではなく、具体的な生活上の行為の達成を含めた目標とすることを求めています。例として、トイレに行く、自宅の風呂に一人で入る、料理を作る、商店街に買い物に行く、などが挙がっています。
短期目標は、長期目標を達成するために必要な行為ごとに細分化して整理します。通知の例では、長期目標「スーパーマーケットに食材を買いに行く」を、リストを作る、道順を確認する、歩いて行く、レジで支払いをする、袋を持って歩いて帰る、といった行為に分けています。
欄の下には、期間の注記もあります。
「※目標達成の目安となる期間についてもあわせて記載すること。」
出典:別紙様式3-3 Ⅱの注記(原文どおり)
同じ注記は、短期目標は計画書の訓練実施期間内に達成を目指す項目のみを書くこととして差し支えない、としています。作り直すときは、前回の目標を「達成・一部・未達」で振り返ります。
訓練項目の欄:「何を目的に(~のために)~する」で書きます
訓練項目の表の下には、こう書かれています。
「※短期目標で設定した目標を達成するために必要な行為に対応するよう、訓練項目を具体的に設定すること。」
出典:別紙様式3-3 個別機能訓練項目の注記(原文どおり)
通知が示す訓練項目の決め方は、次の順番です(第二章 第二 Ⅰ1⑵②「ⅱ 個別機能訓練項目の設定」)。
- 短期目標に必要な行為のうち、現状の心身機能等に照らして可能なこと・困難なことを整理する
- 困難なことについて、どのような訓練を行えば可能となるかを検討する
- 生活機能を向上させるための訓練項目を決める。複数の種類の訓練項目を準備し、選ぶときは利用者の生活意欲の向上に繋がるよう援助する
- 利用者が自身で又は家族等の援助を受けて、居宅等でも実施できる訓練項目をあわせて検討し、提示することが望ましい
最後の点が、様式の「利用者本人・家族等がサービス利用時間以外に実施すること」の欄に当たります。
時間の欄については、通知の「訓練時間」の項がこう書いています。
「個別機能訓練計画に定めた訓練項目の実施に必要な1回あたりの訓練時間を考慮し適切に設定すること。」
出典:同 第二章 第二 Ⅰ2⑵(原文どおり)
実施の回数の目安や、訓練を誰がどの人数で行うかは、個別機能訓練加算とはで扱っています。
作ったあと:説明・同意・交付と、Ⅲの欄の書き直し
| 相手 | 通知が書いていること |
|---|---|
| 利用者又はその家族 | 機能訓練指導員等が個別機能訓練の内容について分かりやすく説明を行い、同意を得る。その際、計画を交付(電磁的記録の提供を含む)する |
| 介護支援専門員 | 計画を交付(電磁的記録の提供を含む)の上、利用者又はその家族への説明を行い、内容に同意を得た旨を報告する |
出典:同 第二章 第二 Ⅰ1⑵イ・ウ(表は編集部の要約)
訓練を始めたあとは、訓練項目や訓練実施時間が適切だったか、効果が現れているか等について評価を行い、目標の見直しや訓練項目の変更を行うとされています(Ⅰ3)。そのとき使うのが、様式のⅢの欄です。
「※個別機能訓練の実施結果等をふまえ、個別機能訓練の目標の見直しや訓練項目の変更等を行った場合は、個別機能訓練計画書の再作成又は更新等を行い、個別機能訓練の目標・訓練項目等に係る最新の情報が把握できるようにすること。初回作成時にはⅢについては記載不要である。」
出典:別紙様式3-3 Ⅲの注記(原文どおり)
通所介護計画の側でも、省令第99条第5項が、計画に従った実施状況及び目標の達成状況の記録を求めています。目標を具体的に書いておくと、Ⅲの「個別機能訓練の実施による変化」を書くときの物差しになります。
編集部の記入例(通知のスーパーマーケットの例に沿ったもの)
通知が挙げる「スーパーマーケットに食材を買いに行く」の例をもとに、編集部が作った架空の記入例です。国が示した記載例ではありません。令和6年度介護報酬改定のページに載っている「記載例」は別紙様式1-1のもので、別紙様式3-3の記載例は見当たりませんでした。頻度と時間は「○」にしています。
| 欄 | 記入例(架空) |
|---|---|
| 利用者本人の希望 | 近くのスーパーマーケットへ、自分で食材を買いに行きたい |
| 機能訓練の長期目標(参加) | スーパーマーケットに食材を買いに行く |
| 機能訓練の長期目標(活動) | 自宅からスーパーマーケットまで歩いて行き、買った品物を入れた袋を持って歩いて帰る |
| 機能訓練の長期目標(機能) | 屋外を歩き続けるための歩行機能を高める |
| 機能訓練の短期目標(今後3ヶ月)(活動) | スーパーマーケットまでの道順を確認し、付き添いのもとで歩いて行く |
| 機能訓練の短期目標(今後3ヶ月)(機能) | 休みながらであれば、屋外を歩き続けられる |
| 個別機能訓練項目① | スーパーマーケットまで歩いて行くために、屋外歩行訓練を行う(頻度:週○回、時間:○分/回、主な実施者:機能訓練指導員) |
| 利用者本人・家族等がサービス利用時間以外に実施すること | 家族と一緒に、自宅の周りを歩く |
短期目標は長期目標を行為に分けたもの、訓練項目は「〜のために」で短期目標に結びつけたものです。編集部が考えた一例で、この書き方でなければならないという意味ではありません。
この記事が扱っていないこと
- 個別機能訓練加算の区分・単位数・人員の要件と、訓練の人数や回数の目安。個別機能訓練加算とはで扱っています。
- 計画書の内容等を厚生労働省へ提出する仕組み。本記事では扱っていません。
- 介護老人福祉施設・短期入所生活介護の計画。通知は、一致する点も多いため適宜参照されたい、としています。本記事は通所介護等に限っています。
- 居宅基準の解釈通知のうち、第99条を解説した部分。本記事は取得していません。
- 自治体や民間の書式・記入例。取得していません。
機能訓練指導員として確認できること
- 事業所が使っている書式。別紙様式3-3、別紙様式1-3、通所介護計画への記載のどれかで、書く場所が変わります。
- 興味・関心チェックシートと生活機能チェックシートを、誰がいつ作るか。基本情報の欄の材料になります。
- 介護支援専門員への交付と報告のやり方。
よくある質問
Q. 個別機能訓練計画書は、国の様式を使わないといけませんか。
A. 通知は「個別機能訓練計画は別紙様式3―3を参考に作成すること」とし、記載要領でも「当該様式を参考とする」としています。相当する内容を通所介護計画の中に書けば、作成に代えることができるとされています。
Q. 目標は、どう書けばよいですか。
A. 通知は、長期目標・短期目標のように段階的に、可能な限り具体的かつ分かりやすい目標とするよう求めています。長期目標は「心身機能」「活動」「参加」をバランスよく含め、具体的な生活上の行為の達成を含めた目標とします。
Q. 短期目標の期間はどのくらいですか。
A. 様式の短期目標の欄には「今後3ヶ月」と書かれています。様式の注記は、目標達成の目安となる期間もあわせて記載するよう求めています。
Q. 初めて作るとき、Ⅲの欄は書きますか。
A. 様式の注記は「初回作成時にはⅢについては記載不要である」としています。目標の見直しや訓練項目の変更をしたときに、再作成又は更新等を行います。
迷ったらここ
計画書の欄と目標の書き方を見る
国の通知は、個別機能訓練計画を別紙様式3―3を参考に作成するとしています。様式の目標の欄は長期と短期に分かれ、それぞれ機能・活動・参加で書く形です。
- 事業所の計画書が、様式3-3・別紙様式1-3・通所介護計画のどれで作られているか
- 興味・関心チェックシートと生活機能チェックシートを、誰がいつ作るか
- 説明・同意・交付と、介護支援専門員への報告の流れ
まとめ
個別機能訓練計画書の国の様式は、令和6年3月15日の通知の別紙様式3-3です。通知は「参考に作成すること」と書き、相当する内容を通所介護計画に書けば作成に代えられるとしています。省令第99条が管理者に作成を求めているのは、通所介護計画のほうです。
様式はⅠ利用者の基本情報、Ⅱ目標と訓練項目の設定、Ⅲ実施後の対応の3部です。目標は長期と短期(今後3ヶ月)に分け、それぞれ(機能)(活動)(参加)で書きます。
訓練項目は「何を目的に(~のために)~する」の形で、短期目標に必要な行為に対応させて書きます。見直したときは、Ⅲの欄を書いて計画書を作り直します。

