30秒でわかるまとめ
- ケアマネジャーが作る居宅サービス計画書は7つの表です計画書(1)(2)、週間サービス計画表、担当者会議の要点、支援経過、サービス利用票と別表で構成されています。
- 国の様式は標準例で、ほかの様式の使用を縛りません老企第29号の通知本文に、標準例として示すもので、当該様式以外の様式等の使用を拘束する趣旨ではないと書かれています。
- 何を書くかは、記載要領が欄ごとに示しています第1表は意向を踏まえた課題分析の結果と総合的な援助の方針、第2表はニーズ、長期・短期目標、サービス内容を書きます。
- 変更のたびに別葉へ書く、時点主義の様式です軽微な変更は、冒頭に変更時点を明記すれば同じ用紙に続けて書けます。説明と同意の手順は省令第13条第10号にあります。
※ケアマネジャーになるまでの道筋はケアマネの受験資格、その先の段は主任ケアマネの要件で扱っています。

まず通知:国の様式は「標準例」です
居宅サービス計画書の様式と書き方は、厚生省(当時)の通知「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(平成11年11月12日老企第29号)が示しています。本記事は、令和3年3月31日の改正(老認発0331第6号)で示された別紙1・別紙3を使っています。通知の本文は、最後にこう念を押しています。
「なお、当該様式及び項目は介護サービス計画の適切な作成等を担保すべく標準例として提示するものであり、当該様式以外の様式等の使用を拘束する趣旨のものではない旨、念のため申し添える。」
出典:介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について(平成11年11月12日老企第29号)本文(厚生労働省 法令等データベース。原文どおり)
国の様式をそのまま使うよう縛るものではありません。ただし別紙3は、様式そのものに意味を持たせています。
「介護サービス計画書の様式は、単なる記録用紙ではなく、介護支援専門員が課題分析の結果を踏まえて介護サービス計画(ケアプラン)を作成する思考の順序や要点を表したものである必要がある。」
出典:同通知 別紙3「介護サービス計画書の様式について」Ⅰ(原文どおり)
欄の順番が、そのまま考える順番として作られています。

7つの表と、第13条の手順はこうつながります
計画を作る手順は、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条が号ごとに定めています。表と号を並べると、次のようになります。
| 表 | 名称 | 主に書くこと | 関係する第13条の号 |
|---|---|---|---|
| 第1表 | 居宅サービス計画書(1) | 利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果、総合的な援助の方針 など | 第6号(課題の把握)・第8号(原案) |
| 第2表 | 居宅サービス計画書(2) | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ)、長期目標・短期目標と期間、サービス内容、サービス種別、頻度、期間 | 第8号(原案) |
| 第3表 | 週間サービス計画表 | 第2表の援助内容のサービス、主な日常生活上の活動、週単位以外のサービス | 第8号(原案) |
| 第4表 | サービス担当者会議の要点 | 出席者、検討した項目、検討内容、結論、残された課題 | 第9号(サービス担当者会議)・第15号 |
| 第5表 | 居宅介護支援経過 | モニタリングを通じて把握したこと、判断の根拠 | 第13号・第14号(モニタリング) |
| 第6表 | サービス利用票(兼居宅サービス計画) | 月単位のサービスの予定と実績 | 第10号(説明・同意) |
| 第7表 | サービス利用票別表 | 支給限度管理と利用者負担の計算 | 第10号(説明・同意) |
出典:老企第29号 別紙1「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」、別紙3 Ⅳ・Ⅴ、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(e-Gov法令API 法令ID 411M50000100038)第13条。号との対応は、別紙3の[参考条文]と第13条の文言をもとに編集部が整理。
手順の骨組みを、第13条から抜き出します。
| 号 | 定め(要約) |
|---|---|
| 第6号 | 能力や環境等の評価を通じて、解決すべき課題を把握する |
| 第7号 | 課題の把握(アセスメント)は、利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接して行う |
| 第8号 | 意向、総合的な援助の方針、解決すべき課題、目標及びその達成時期などを記載した居宅サービス計画の原案を作成する |
| 第9号 | サービス担当者会議で、原案について担当者から専門的な見地からの意見を求める |
| 第10号・第11号 | 原案を説明して文書により同意を得る。作成した計画は利用者及び担当者に交付する |
| 第13号・第14号 | 実施状況の把握(モニタリング)。特段の事情のない限り、少なくとも1月に1回利用者に面接し、少なくとも1月に1回結果を記録する |
出典:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第13条第6号〜第11号・第13号・第14号
第6号の課題の把握に使う項目は、同じ通知の別紙4「課題分析標準項目」が示しています。項目は23で、No.1〜9が基本情報に関する項目、No.10〜23が課題分析(アセスメント)に関する項目です。令和5年10月16日の改正(老認発1016第1号)で中身が見直され、たとえばNo.3は「利用者の被保険者情報」から「利用者の社会保障制度の利用情報」に、No.15には「生活リズム」が置かれました。
出典:老企第29号 別紙4(令和5年10月16日老認発1016第1号による改正の新旧対照表)

ここが本題:第1表は「意向」と「方針」を書く表です
第1表の上半分は、氏名や認定の有効期間など、被保険者証から転記する欄です。考えて書くのは下半分の3つの欄です。
| 欄 | 記載要領が求めていること(要約) |
|---|---|
| 利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果 | どんなサービスをどの程度の頻度で使いながら、どのような生活をしたいのか。その意向を踏まえた課題分析の結果を書く。「自立支援」に資するために解決しなければならない課題が把握できているか確認する。本人と家族の意向が異なる場合は、各々の主訴を区別して書く |
| 介護認定審査会の意見及びサービスの種類の指定 | 被保険者証に記載されていれば、それを転記する |
| 総合的な援助の方針 | ケアチームがどのようなチームケアを行うのか。緊急事態が想定される場合は、対応機関や連絡先、緊急時の対応方法なども書くことが望ましい |
出典:老企第29号 別紙1 記載要領「1 第1表」⑬〜⑮
「総合的な援助の方針」の記載要領は、次のとおりです。
「課題分析により抽出された、「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」に対応して、当該居宅サービス計画を作成する介護支援専門員をはじめ各種のサービス担当者が、どのようなチームケアを行おうとするのか、利用者及び家族を含むケアチームが確認、検討の上、総合的な援助の方針を記載する。」
出典:老企第29号 別紙1 記載要領 第1表⑮(原文どおり)
確認・検討の主語は利用者及び家族を含むケアチームです。ケアマネジャーが一人で決めて書く欄ではありません。
最後の「生活援助中心型の算定理由」は、「1.一人暮らし」「2.家族等が障害、疾病等」「3.その他」から選び、「3.その他」なら事情の内容を簡潔明瞭に書きます。
第2表:ニーズから目標、サービスへと順に書きます
第2表は、左からニーズ→目標→援助内容と並びます。記載要領の要点です。
- ニーズは、相互関係も含めて明らかにし、原則として優先度合いが高いものから順に書く。「利用者自身の力で取り組めること」「家族や地域の協力でできること」「ケアチームが支援すること」で、できるようになることなどを整理する
- 援助内容では、「いつまでに、誰が、何を行い、どのようになるのか」という取り組みの内容や、サービスの種別・頻度や期間を設定する
- 短期目標は、解決すべき課題及び長期目標に段階的に対応させる。目標の期間は「認定の有効期間」も考慮する
- サービス内容には、家族等による援助や、必要に応じて保険給付対象外サービスも明記する。保険給付対象内のサービスには○印を付す
- 家族が担う介護部分についても、誰が行うのかを明記する
- 福祉用具貸与又は特定福祉用具販売を位置付けるときは、そのサービスを必要とする理由が明らかになるように書く
出典:老企第29号 別紙1 記載要領「2 第2表」①〜⑧
目標の書き方については、はっきりした一文があります。
「なお、抽象的な言葉ではなく誰にもわかりやすい具体的な内容で記載することとし、かつ目標は、実際に解決が可能と見込まれるものでなくてはならない。」
出典:老企第29号 別紙1 記載要領 第2表②(原文どおり)
以下は、記載要領の項目に沿って編集部が作った架空の記入イメージです。通知の文言ではありません。数字は入れず、欄の性格がわかる形にとどめています。
| 欄 | 記載要領の項目 | 架空の記入イメージ(編集部作成) |
|---|---|---|
| ニーズ | 自立を阻害する要因等。優先度合いが高いものから | 自宅の浴槽をまたぐのが不安で、入浴を控えている。安心して入浴を続けたい |
| 長期目標 | 個々の解決すべき課題に対応 | 見守りがあれば、自宅で入浴を続けられる |
| 短期目標 | 長期目標に段階的に対応 | 手すりを使って、浴槽の出入りが見守りのもとでできる |
| サービス内容 | 家族等による援助や保険給付対象外も明記 | 入浴時の見守りと声かけ(訪問介護)/入浴日以外の声かけ(家族) |
| サービス種別 | 事業所名。家族が担う部分は誰が行うか | 訪問介護(事業所名)/長女 |
第3表と第4表:週の予定と、担当者会議の要点
第3表「週間サービス計画表」には、第2表の援助内容のサービスを保険給付の内外を問わず書き、「援助内容」の頻度と合っているかに留意します。「主な日常生活上の活動」には平均的な一日の過ごし方を書きます。時間軸と曜日軸の縦横は、どちらにとってもかまいません。
第4表「サービス担当者会議の要点」は、第13条第9号の会議の記録です。記載要領の要点は次のとおりです。
- 会議出席者の所属(職種)と氏名を書く。本人や家族が出席した場合は、その旨も書く
- 出席できない担当者がいる場合は、その者に照会(依頼)した年月日、内容及び回答を書く
- 検討内容は、サービスの提供方法、留意点、頻度、時間数、担当者等を具体的に書く
- 要点を書くものなので、第三者が読んでも内容を把握、理解できるように書く
出典:老企第29号 別紙1 記載要領「3 第3表」「4 第4表」
会議を開く場面は、原案を作ったとき(第13条第9号)だけではありません。要介護更新認定を受けたときと、要介護状態区分の変更の認定を受けたときも、会議で計画の変更の必要性について意見を求めることになっています(第13条第15号)。
第5表:支援経過は「判断の根拠」を残す表です
記載要領は第5表を、判断の根拠や介護報酬請求に係る内容等を記録するものと位置づけ、次の4つを挙げています。
- 日時(時間)、曜日、対応者、記載者(署名)
- 利用者や家族の発言内容
- サービス事業者等との調整、支援内容等
- 居宅サービス計画の「軽微な変更」の場合の根拠や判断
情報収集の手段も書きます。「訪問」なら訪問先を、「電話」「FAX」「メール」なら発信(送信)か受信かがわかるように書く、とされています。
表現については、主語と述語を明確にする、共通的でない略語や専門用語は用いない、曖昧な抽象的な表現を避ける、箇条書きを活用する、の4つが例示されています。
出典:老企第29号 別紙1 記載要領「5 第5表」
「モニタリングシート等(別紙)参照」と書いてもよいものの、多用は避け、本表に概要がわかるように書いておくことが望ましいとされています。
第6表と第7表:月ごとに作り、同意のときに見せる表
第6表「サービス利用票(兼居宅サービス計画)」は、原案に位置づけたサービスをもとに月単位で作ります。第7表「サービス利用票別表」は、第6表から支給限度管理の対象となるサービスを転記し、単位数や利用者負担を計算する表です。
この2つの表が、第13条第10号の説明と同意につながります。
「介護支援専門員は、居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等について、保険給付の対象となるかどうかを区分した上で、当該居宅サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。」
出典:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第13条第10号(原文どおり)
通知の別紙3は、同意の場面で見せる表を指定しています。
「なお、利用者に「居宅サービス計画の説明及び同意」を得るにあたっては、当該「居宅サービス計画書」の第1表から第3表まで、第6表及び第7表を提示しなければならない。」
出典:老企第29号 別紙3 Ⅴ(原文どおり)
第4表と第5表は、同意のときに提示する表に入っていません。第6表の「作成年月日」欄には、サービス利用票を作成し利用者の同意を得た日付を書く、と記載要領にあります。
「本様式は、当初の介護サービス計画原案を作成する際に記載し、その後、介護サービス計画の一部を変更する都度、別葉を使用して記載するものとする。」
出典:老企第29号 別紙1「居宅サービス計画書記載要領」冒頭(原文どおり)
続けて、サービス内容への具体的な影響がほとんど認められないような軽微な変更については、変更記録の箇所の冒頭に変更時点を明記しつつ、同一用紙に継続して書くことができるとしています。別紙3 Ⅲも、作成(変更)の都度、別の用紙(別葉)に記録する「時点主義の様式」を前提にしています。変更のときも、第13条第16号により、第3号から第12号までの手順が準用されます。
作った計画は、月ごとの給付管理にもつながります。居宅介護支援費の区分を決める取扱件数は、月末に給付管理を行っている利用者の総数から数えることになっており、ケアマネの担当件数に上限はあるか|報酬の告示は、45件以上の部分から単位数を下げていますで扱っています。
この記事が扱っていないこと
- 施設サービス計画書(別紙2)の書き方。本記事は居宅サービス計画書に絞っています。
- 「軽微な変更」に当たる具体的な場面の一覧。別の通知(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について)の領域で、本記事は取得していません。
- 第7表で使う単位数、区分支給限度基準額、単位数単価の金額。告示等の領域で、本記事は取得していません。
- 訪問介護を一定回数以上位置付ける場合の回数。第13条第18号の2は「厚生労働大臣が定める回数」としており、告示は取得していません。
ケアマネジャーとして確認できること
- 職場の様式が国の様式と同じ欄立てか。違っていても、欄の対応をつけておくと書き漏れを防げます。
- 第1表で、本人と家族の意向を区別して書いているか。
- 第2表で、家族が担う部分の担い手が書かれているか。
- 第4表・第5表に、照会の回答や判断の根拠が残っているか。
よくある質問
Q. 国の様式を使わないといけませんか。
A. 老企第29号の本文は、様式及び項目は標準例として示すもので、当該様式以外の様式等の使用を拘束する趣旨ではない、としています。様式が違っても、第13条の手順は変わりません。
Q. 計画を変えるたびに、全部書き直しですか。
A. 記載要領は、変更の都度、別葉を使用して記載するとしています。サービス内容への具体的な影響がほとんど認められないような軽微な変更は、冒頭に変更時点を明記して、同一用紙に続けて書くことができます。
Q. 利用者の同意をもらうとき、どの表を見せますか。
A. 別紙3 Ⅴは、第1表から第3表まで、第6表及び第7表を提示しなければならない、としています。
Q. アセスメントの項目はいくつありますか。
A. 別紙4の課題分析標準項目は23で、No.1〜9が基本情報、No.10〜23が課題分析(アセスメント)に関する項目です。令和5年10月16日に見直されています。
迷ったらここ
様式の欄立てと同意の手順を確かめる
居宅サービス計画書の国の様式は標準例で、ほかの様式の使用を拘束しないと通知にあります。同意のときは第1表から第3表まで、第6表及び第7表を提示します。
- 職場の様式が国の様式と同じ欄立てか
- サービス担当者会議の要点をどう残しているか
- 支援経過の書き方に事業所の決まりがあるか
まとめ
居宅サービス計画書の様式と記載要領は、老企第29号が示しています。様式は標準例で、ほかの様式の使用を拘束しないと通知の本文にあります。
様式は第1表〜第7表です。欄の並びは、省令第13条の手順(課題の把握→原案→担当者会議→説明・同意・交付→モニタリング)に沿っています。
同意のときに提示するのは第1表から第3表まで、第6表及び第7表です。変更のたびに別葉に書き、軽微な変更は同じ用紙に続けて書けます。

