保育士の給与月額、私立常勤33.5万円 非常勤22.1万円

私立保育所の常勤保育士の給与月額は平均33.5万円

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目次

30秒でわかるまとめ

  • 私立保育所の常勤保育士の給与月額は、平均33.5万円でしたこども家庭庁が保育施設の経営情報を集めた速報です。賞与の12分の1を含む、2024年度の額です。
  • 公立保育所の常勤保育士は、平均39.7万円です私立より6万円ほど高く、経験年数は公立10.4年、私立9.8年でした。
  • 私立の非常勤保育士は平均22.1万円で、常勤の66%でした資料は、非常勤の給与は常勤の概ね50〜70%程度にとどまるとしています。
  • 保育所の経営情報は、施設ごとに公表されていきます求職者や保護者への透明化が目的の1つです。給与はモデル給与だけが公表されます。

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こども家庭庁は8月19日の子ども・子育て支援等分科会で、2025年度に始まった「幼児教育・保育における経営情報等の見える化」の調査分析結果(速報)を示した。全国の保育所や認定こども園などが報告した2024年度の経営情報を集計したもので、保育士の1人当たりの給与月額も含まれている。私立保育所の常勤保育士は平均33万5,236円だった。保育士として働く人、これから職場を選ぶ人に向けて、数字を整理する。

私立保育所の常勤保育士は平均33.5万円

見える化の速報は、2026年2月24日までに「子ども・子育て支援情報公表システム(ここdeサーチ)」を通じて報告された3万4,202か所の施設・事業所の情報を集計している。保育所の報告率は79.3%だった。給与月額は、賞与の12分の1を含む1人当たりの額である。

保育所の保育士給与月額経験年数
公立・常勤(平均)397,027円10.4年
公立・非常勤(平均)276,115円-
私立・常勤(平均)335,236円9.8年
私立・常勤(中央値)334,210円-
私立・非常勤(平均)221,271円-
私立・非常勤(中央値)216,167円-

出典:こども家庭庁 第15回子ども・子育て支援等分科会 参考資料11「令和7年度幼児教育・保育における経営情報等の見える化調査分析結果速報」(2024年度、賞与の12分の1を含む)

資料は、常勤の保育士等の給与月額は施設類型によってばらつきがあり、概ね30万円前後だとまとめた。参考として、厚生労働省の賃金構造基本統計調査による保育士(役職者を除く)の月収換算額は32.9万円(2024年)としている。

ちはる

保育所の保育士の給与が、国の集計で出てきたんですね。

熊先生

私立の常勤は平均33万5,236円、賞与の12分の1を含む額だね。

ちはる

賞与込みの月額だと、手取りの感覚とは少し違いそうです。

公立の常勤は平均39.7万円

公立保育所の常勤保育士の給与月額は平均39万7,027円で、私立の平均より6万1,791円高い。経験年数の平均は、公立が10.4年、私立が9.8年だった。経験年数の差は1年に満たないが、給与には差が出ている。

給与は事業年度終了時点の報告で、国家公務員の給与改定に伴う一時金などが年度内に払われなかった場合は含まれていない。速報値で、今後修正されることがある。

私立の非常勤は常勤の66%

私立保育所の非常勤保育士の給与月額は平均22万1,271円で、私立の常勤の平均の66.0%にあたる。資料は、非常勤保育士等の平均給与月額は、常勤の概ね50〜70%程度にとどまるとしている。非常勤は勤務時間が短い人も含むため、時間あたりの差を表すものではない。

処遇改善等加算Ⅰは97.3%が取得

保育士の給与を上乗せする処遇改善等加算の取得割合は、私立保育所で加算Ⅰが97.3%、加算Ⅱが90.9%、加算Ⅲが96.6%だった。ほとんどの私立保育所が、処遇改善の加算を受け取っている。

ちはる

加算はほとんどの園が取っているんですね。

熊先生

私立保育所で加算Ⅰが97.3%、Ⅱが90.9%、Ⅲが96.6%だったね。

熊先生

非常勤の平均は、常勤の66.0%だったよ。

ちはる

加算を取っているかより、どう配っているかで差が出そうです。

保育所の収入の約7割が人件費

私立保育所の人件費比率は70.9%で、収支差率は5.2%だった。資料は、この収支差は2024年度補正予算による公定価格の人件費の改定分(改善率+10.7%)の一時的な影響を受けている可能性があり、留意が必要だとしている。人件費が収入の中心を占めるため、収支は人員配置や処遇の状況に大きく左右されると資料は指摘した。

施設ごとの情報は公表が進む

見える化は、処遇や配置の改善の検証を踏まえて公定価格を改善することに加え、求職者や保護者などに対して各施設の情報を透明にすることを目的にしている。報告事項のうち、施設の状況、職員の配置、ICTの導入などの人的資本は施設ごとに公表され、職員の給与はモデル給与のみが公表される。公表先は、福祉医療機構の総合情報提供サイト(WAMNET)である。

ちはる

応募する前に、園ごとの情報を見られるようになるんですね。

ちはる

平均と比べて、自分の園の給与がどの位置かを確かめたいです。

迷ったらここ

平均と比べて給与を聞く

国の集計で、保育士の給与の目安が公立・私立、常勤・非常勤ごとに見えてきました。応募先では次の点を聞いておくと比べやすくなります。

  • 基本給と処遇改善の手当の内訳
  • 賞与の月数(月額に換算するといくらか)
  • 処遇改善等加算の配り方(全員一律か、役職ごとか)
  • 常勤と非常勤で、手当や賞与の扱いがどう違うか
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編集部の見方:平均は物差しにすぎない

ここからは編集部の見方である。保育施設の経営情報が国の仕組みで集められ、給与の平均が公立・私立、常勤・非常勤ごとに示されたことは、保育士が自分の給与を比べる物差しができたという意味で大きい。私立保育所の常勤で平均33.5万円、中央値もほぼ同じ33.4万円である。

ただし、この額は賞与の12分の1を含み、地域や経験年数の差もならした平均である。処遇改善等加算はほとんどの私立保育所が取っており、差が出るのは配り方だ。施設ごとの公表が進めば、同じ地域の園を比べやすくなる。給与の地域差の背景にある公定価格の地域区分は地域区分の記事で、処遇改善の手当の条件はキャリアアップ研修の記事で整理している。

出典

一次資料

  • こども家庭庁「第15回 子ども・子育て支援等分科会」(2026年8月19日、2026年10月16日参照)。参考資料11「令和7年度幼児教育・保育における経営情報等の見える化調査分析結果速報について」

編集部メモ

  • 給与は速報値で、賞与の12分の1を含む1人当たりの月額です。事業年度終了時点の報告のため、年度内に払われなかった一時金は含まれません。時短勤務や休職の期間がある人は少なく報告されている場合があると、資料は注意しています。
  • 資料の給与の表は施設類型ごとに3行並んでおり、行の順番(施設型給付を受ける幼稚園、保育所、認定こども園)は、同じ資料の収支と職員配置の表の並びと、報告施設数の大小関係から確かめました。
  • 公立と私立の差(6万1,791円)と、非常勤の常勤に対する割合(66.0%)は、資料の数字から編集部が計算しました。
  • 非常勤は勤務時間の短い人も含むため、給与月額の差は時間あたりの賃金の差ではありません。
  • 人件費比率と収支差率は私立施設の数字です。収支差率の括弧内の数字(基本金組入後)は学校法人会計の施設についての注記で、本文では使っていません。
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この記事を書いた人

医療・福祉・保育の人材紹介の現場で求職者の相談を受けてきた編集者が担当しています。キャリアアドバイザー歴8年、転職相談・紹介の対応実績1,500人以上(自社実績/2026年8月時点)。介護・看護師・保育士・栄養士の4分野を担当。記事の数値には必ず出典と公表時点を添えています。

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