看護師の平均年収は524.7万円|30代前半で一度下がり、山は50代前半の577.7万円です

目次

30秒でわかるまとめ

  • 看護師の平均年収は524.7万円です毎月の給与365,900円の12か月分に、年間賞与856,400円を足した編集部の試算です。
  • 年収の76.2%を、所定内給与が占めています賞与は16.3%、時間外や深夜勤務などの手当にあたる超過分は7.5%でした。
  • 年齢別では、30代前半で一度下がります25〜29歳の501.5万円から490.5万円へ。減ったのは基本の給与ではなく、賞与と超過分です。
  • 男性は1割あまりで、年収は30.9万円高い結果でした男性552.0万円、女性521.1万円です。平均年齢は男性のほうが3.4歳若くなっています。

※准看護師と比べた年収は准看護師の年収、クリニックに限った年収はクリニック看護師の年収で扱っています。

入院患者を回る(病棟看護師)

まず結論:看護師の平均年収は524.7万円です

厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年調査)から、職種「看護師」の数字を抜き出しました。

項目看護師
平均年齢42.1歳
平均勤続年数9.8年
所定内実労働時間数156時間/月
超過実労働時間数6時間/月
きまって支給する現金給与額365,900円
うち所定内給与額333,200円
年間賞与その他特別給与額856,400円
労働者数903,060人
推計年収(編集部試算)524.7万円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(職種)第1表 職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/企業規模計(10人以上)/男女計

推計年収の計算式:365,900円 × 12か月 + 856,400円 = 5,247,200円

この調査は「年収」を直接公表していません。公表されているのは月額の給与と、年間の賞与です。524.7万円は、月額を12倍して賞与を足した編集部の試算です。

月額と賞与は、同じ期間の数字ではありません。

「令和7(2025)年6月分の賃金等(賞与、期末手当等特別給与額については原則として令和6年(2024)1月から令和6年12月までの1年間)について、令和7年7月に調査を行った。」

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」調査の概要 4 調査の時期(原文どおり)

月額は2025年6月の1か月分、賞与は2024年の1年間分です。この記事の年収はすべて、この2つを組み合わせた試算です。

給与明細と通帳と貯金箱

パートなど短時間で働く看護師は、月給ではなく1時間当たりの額で集計されていて、1時間当たり所定内給与額は1,933円です。クリニック看護師のパート|統計に診療所だけの時給はなく、看護師1人は平均で常勤0.74人分ですで扱っています。

524.7万円の内訳:4分の3は所定内給与です

「きまって支給する現金給与額」365,900円は、所定内給与額と、それ以外の手当に分かれます。用語の定義は次のとおりです。

「「所定内給与額」とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当として支給される給与をいう。)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額をいう。」

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」主な用語の定義(原文どおり)

つまり、365,900円から333,200円を引いた32,700円が、時間外・深夜勤務・休日出勤・宿日直・交替の手当にあたる部分(この記事では「超過分」と呼びます)です。これで年収を3つに分けると、次のようになります。

内訳計算金額割合
所定内給与の12か月分333,200円 × 123,998,400円76.2%
超過分の12か月分32,700円 × 12392,400円7.5%
年間賞与その他特別給与額―856,400円16.3%
合計(推計年収)5,247,200円100.0%

出典:同調査(職種)第1表の数値から編集部算出。割合は推計年収5,247,200円に対するもの

年収のおよそ4分の3は所定内給与で、超過分は1割に届きません。

なお、統計は超過分を5つの手当ごとには分けていません。32,700円のうち、時間外の分と深夜勤務の分がそれぞれいくらかは、この表からはわかりません。

給与明細書と電卓

ここが本題:年齢別の年収は、30代前半で一度下がります

同じ調査の第5表は、看護師を年齢階級ごとに分けています。同じ式で試算した年収と、所定内給与額を並べます。

年齢階級所定内給与額(月)推計年収
20〜24歳285,500円440.1万円
25〜29歳311,200円501.5万円
30〜34歳315,500円490.5万円
35〜39歳329,100円518.9万円
40〜44歳343,000円548.4万円
45〜49歳353,900円561.2万円
50〜54歳362,500円577.7万円
55〜59歳361,700円573.5万円
60〜64歳339,800円502.9万円
65〜69歳294,100円424.1万円
70歳〜289,500円386.7万円

出典:同調査(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/企業規模計(10人以上)/男女計(19歳以下は該当者なし)。年収はすべて同じ式で試算

  • 山は50〜54歳の577.7万円です。20〜24歳の440.1万円との差は1,375,600円あります。
  • 25〜29歳から30〜34歳にかけて、年収は109,700円下がります。一直線には上がっていません。
  • 55〜59歳から60〜64歳にかけて、706,600円下がります。60代に入ると、賞与も所定内給与額も下がります。

この表は、2025年6月時点でそれぞれの年齢にいる人を並べたものです。1人の看護師の給与を何年も追いかけた数字ではありません。「30歳になると年収が下がる」と読むのではなく、「いま30代前半の人たちの平均は、20代後半の人たちより低い」と読んでください。

30代前半で下がったのは、所定内給与ではありません

25〜29歳と30〜34歳の差を、年収の3つの部分に分けます。

内訳25〜29歳30〜34歳年収への影響
所定内給与額(月)311,200円315,500円+4,300円 × 12 = +51,600円
超過分(月)40,700円32,000円-8,700円 × 12 = -104,400円
年間賞与792,100円735,200円-56,900円
超過実労働時間数(月)8時間6時間―
推計年収の差-109,700円

出典:同調査(職種)第5表の数値から編集部算出。超過分は、きまって支給する現金給与額から所定内給与額を引いた額

所定内給与額は、30代前半のほうが4,300円高くなっています。下がっているのは、超過分(月8,700円)と賞与(年56,900円)です。超過実労働時間数も、月8時間から6時間に減っています。

所定内給与額だけを見ると、20〜24歳の285,500円から50〜54歳の362,500円まで、途中で下がる階級はありません。年収のカーブのへこみは、基本の給与ではなく、手当と賞与の側で起きています。

なぜ30代前半で超過分と賞与が減るのかは、この表からはわかりません。

経験年数で見ると、半数近くが15年以上です

同じ調査の第14表は、看護師を経験年数の階級で分けています。この表には「きまって支給する現金給与額」がないため、年収の試算はせず、所定内給与額と賞与をそのまま並べます。

経験年数所定内給与額(月)年間賞与構成比
0年278,200円114,100円6.1%
1〜4年304,700円778,800円18.6%
5〜9年314,800円801,400円15.2%
10〜14年326,500円812,600円11.7%
15年以上358,600円1,007,700円48.4%
計333,200円856,400円―

出典:同調査(職種)第14表 職種(小分類)、性、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/企業規模計(10人以上)/男女計。構成比は労働者数から編集部算出

  • 看護師の48.4%は、経験15年以上の人です。平均の524.7万円は、この層の数字に大きく引っぱられています。
  • 所定内給与額は、どの階級でも前の階級より高くなっています。0年の278,200円から15年以上の358,600円まで、差は80,400円です。
  • 経験0年の年間賞与は114,100円です。1〜4年の778,800円より664,700円少なくなっています。

経験0年の賞与が少ないのは、前の章で見たとおり、賞与が原則として前年1年間の額だからだと読めます。2025年6月時点で経験0年の人は、2024年の1年間にはまだ働いていなかった人が多いはずです。1年目の年収を見積もるときは、賞与が満額にならない場合があることも含めて考えられます。

男女別:男性は1割あまり、年収は30.9万円高い結果でした

項目男性女性
平均年齢39.1歳42.5歳
平均勤続年数9.1年9.8年
きまって支給する現金給与額385,600円363,300円
うち所定内給与額344,300円331,800円
年間賞与その他特別給与額892,800円851,600円
労働者数104,670人(11.6%)798,400人(88.4%)
推計年収(編集部試算)552.0万円521.1万円

出典:同調査(職種)第1表/企業規模計(10人以上)/男・女。構成比は男女計903,060人に対する編集部算出

男性の看護師は11.6%で、およそ9人に1人です。推計年収は男性552.0万円、女性521.1万円で、差は30.9万円(308,800円)です。

この差を3つの部分に分けると、所定内給与が150,000円(月12,500円 × 12)、超過分が117,600円(月9,800円 × 12)、賞与が41,200円です。男性のほうが平均年齢は3.4歳若く、勤続年数も0.7年短いのに、どの部分でも男性が上回っています。

超過実労働時間数は男女とも月6時間で同じです。それでも超過分の金額は、男性41,300円、女性31,500円と開いています。超過分には時間外のほか、深夜勤務や交替の手当も入るため、時間が同じでも金額が違う理由は、この表からは特定できません。

この記事が扱っていないこと

  • 夜勤の回数や、夜勤に伴う手当の相場。本記事は超過分をまとめて扱い、手当の種類ごとの金額は取得していません。
  • 病院の規模や、病院とクリニックの違いによる比較。クリニックについてはクリニック看護師の年収で扱っています。
  • 准看護師・保健師・助産師との比較。それぞれの職種の記事で扱っています。
  • 都道府県別の年収、短時間勤務の時給。本記事は取得していません。
  • 手取り額。統計の給与は所得税等を控除する前の額で、手取りは取得していません。
  • 「経験年数」の定義の文言。調査が勤続年数とは別に経験年数を調べていることは調査の概要で確認しましたが、定義の文言は取得していません。

看護師が求人を見るときに確認できること

  • 提示された年収を、自分の年齢階級の数字と比べる。全体の524.7万円ではなく、たとえば30代前半なら490.5万円、40代前半なら548.4万円が目安になります。
  • 月給のうち、所定内給与はいくらか。統計の平均では、きまって支給する現金給与額365,900円のうち333,200円が所定内給与です。手当込みの金額だけで比べないでください。
  • 賞与は前年の実績で何円か。年収の16.3%は賞与です。入職1年目は賞与の対象期間が短くなる場合があるため、1年目の支給の扱いも聞いておけます。

よくある質問

Q. 看護師の平均年収はいくらですか。
A. 令和7年の賃金構造基本統計調査から試算すると524.7万円です。きまって支給する現金給与額365,900円を12倍し、年間賞与856,400円を足した編集部の試算で、調査が年収を直接公表しているわけではありません。

Q. 30代で年収が下がるのは本当ですか。
A. 年齢階級別の平均では、25〜29歳の501.5万円に対して30〜34歳は490.5万円で、109,700円低くなっています。所定内給与額は30代前半のほうが高く、差は超過分と賞与の側で生じています。

Q. 1年目の看護師の賞与が少ないのはなぜですか。
A. 調査の賞与は原則として前年1年間の額です。経験0年の年間賞与は114,100円で、前年に働いていなかった人が多いためと読めます。

Q. 男性看護師の年収はいくらですか。
A. 推計年収は552.0万円で、女性の521.1万円より30.9万円高くなっています。男性は看護師全体の11.6%です。

迷ったらここ

自分の年齢の年収と比べる

看護師の推計年収は全体で524.7万円ですが、年齢階級別では440.1万円から577.7万円まで開きます。30代前半は490.5万円で、20代後半より低くなっています。

  • 提示額が自分の年齢階級の推計年収を上回るか(30代前半は490.5万円)
  • 月給のうち所定内給与はいくらか(統計の平均は333,200円)
  • 入職1年目の賞与はいくらか(経験0年の統計値は114,100円)
看護師の転職サービスを比較する

まとめ

看護師の平均年収は、令和7年の賃金構造基本統計調査から試算すると524.7万円です。その76.2%が所定内給与、16.3%が賞与、7.5%が超過分です。

年齢別に見ると、25〜29歳の501.5万円から30〜34歳の490.5万円へ一度下がり、山は50〜54歳の577.7万円です。30代前半のへこみは所定内給与ではなく、超過分と賞与で起きています。

経験年数では15年以上が48.4%を占め、経験0年の賞与は114,100円です。男性は11.6%で、年収は男性552.0万円、女性521.1万円でした。求人の金額は、全体の平均ではなく自分の年齢階級の数字と比べてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

医療・福祉・保育の人材紹介の現場で求職者の相談を受けてきた編集者が担当しています。キャリアアドバイザー歴8年、転職相談・紹介の対応実績1,500人以上(自社実績/2026年8月時点)。介護・看護師・保育士・栄養士の4分野を担当。記事の数値には必ず出典と公表時点を添えています。

目次