放課後等デイの仕事内容と1日|時刻ではなく計画で決まります

目次

30秒でわかるまとめ

  • 配置は「児童指導員又は保育士」で数えますどちらでもよい書き方です。障害児が10人までなら2人以上、10人を超えると5人ごとに1人増えます。
  • 1日の流れを時刻で定めた規定はありません決まっているのは人員の数と、放課後等デイサービス計画に基づいて支援することのほうです。
  • 計画は少なくとも6か月に1回、見直されます作成のときは面接と文書による同意が必要で、その後も定期的な面接と記録が求められます。
  • 支援の評価は年1回以上、公表することになっています職員による評価と保護者による評価を受けたうえで、改善の内容まで示す決まりになっています。

※認可保育所との違いは認定こども園と保育園の違い、資格を持たない立場でできることは保育補助にできないこと、小規模保育は小規模保育の仕事内容で扱っています。

鉄棒の練習(児童発達支援放デイ)

先に断ります:時刻を定めた規定はありません

「放課後等デイの1日」を知りたいとき、時刻の並んだ表を探すことになります。ところが省令には、時刻を定めた条文がありません。

決まっているのは2つです。誰が何人いるか(人員基準)と、何に基づいて支援するか(計画)。時間割はこの2つの中で事業所が組みます。

この記事は、その2つを条文から読みます。

赤ちゃんと保育者

同じ障害児通所支援でも、就学前の子どもが通う児童発達支援は定義も人員の書き方も違います。センターとそれ以外の事業所の違いは児童発達支援とは|センターと事業所で、置く人の書き方が違いますで扱っています。

まず事業の目的:条文は2つのことを挙げています

児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号)第65条は、放課後等デイサービスの事業をこう定めています。

「障害児が生活能力の向上のために必要な支援を行い、及び社会との交流を図ることができるよう、当該障害児の身体及び精神の状況並びにその置かれている環境に応じて適切かつ効果的な支援を行うものでなければならない。」

#条文が挙げる支援の方向
1生活能力の向上のために必要な支援
2社会との交流を図ることができるようにすること

出典:指定通所支援基準 第65条(e-Gov法令API 法令ID 424M60000100015)。番号は編集部が計数

「預かること」ではなく「支援」と書かれています。そして支援の内容は、身体・精神の状況と置かれている環境に応じて決めるとされています。

かけっこを見守る保育士

児童発達支援管理責任者の給与は、国の調査では単独で集計されておらず、サービス管理責任者等と合算した月額405,480円が公表されています。児童発達支援管理責任者の年収|単独の統計はなく、サービス管理責任者等と合算で月額405,480円ですで扱っています。

ここが本題:人員の数え方

第66条第1項が、置くべき従業者と員数を定めています。

職種員数
児童指導員又は保育士障害児が10までのとき2以上/10を超えるときは2に、10を超えて5またはその端数を増すごとに1を加えた数以上
児童発達支援管理責任者1以上

出典:指定通所支援基準 第66条第1項第1号・第2号

「児童指導員又は保育士」です。どちらか一方に限られていません。保育所の基準が「保育士の数」で書かれているのとは違う書き方です。

数え方を具体的にすると、こうなります。

障害児の数児童指導員又は保育士
10人まで2人以上
11〜15人3人以上
16〜20人4人以上

出典:第66条第1項第1号の算式を編集部が計算したもの

さらに第6項が、「児童指導員又は保育士のうち、一人以上は、常勤でなければならない」としています。

児童発達支援管理責任者については、1人以上を専任かつ常勤とする規定と、なるための要件を児童発達支援管理責任者の要件|実務5年か8年かは、保育士などの資格で分かれますで扱っています。

機能訓練担当職員と看護職員は「置く場合」の規定です

第66条第2項は、条件付きの配置を定めています。

置くのはどんなときか置く職員
日常生活を営むのに必要な機能訓練を行う場合機能訓練担当職員
日常生活及び社会生活を営むために医療的ケアを恒常的に受けることが不可欠である障害児に医療的ケアを行う場合看護職員

出典:指定通所支援基準 第66条第2項

どちらも「行う場合には」という条件付きです。常に必要な職種ではありません。

看護職員については、置かなくてよい場合が3つ書かれています。医療機関等との連携により看護職員を訪問させる場合、喀痰吸引等の登録事業所である場合、特定行為の登録事業所である場合です。

児童指導員に当てはまる人の範囲は、別の省令が号を並べて定めています。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第43条が挙げる11の道は児童指導員の任用資格とは|省令の見出しは「児童指導員の資格」ですで扱っています。

数に含められる。ただし半数以上は児童指導員か保育士

ここが実務に効く規定です。

第66条第3項は、機能訓練担当職員等がその時間帯を通じて専ら支援に当たる場合、その数を児童指導員又は保育士の合計数に含めることができるとしています。

ただし第7項に歯止めがあります。

「機能訓練担当職員等の数を含める場合における第一項第一号の児童指導員又は保育士の合計数の半数以上は、児童指導員又は保育士でなければならない。」

規定内容根拠
含められる機能訓練担当職員等を児童指導員又は保育士の合計数に算入できる第66条第3項
ただし半数以上含める場合、合計数の半数以上は児童指導員又は保育士でなければならない第66条第7項

出典:同各項

置き換えが無制限ではないということです。この歯止めがあるので、児童指導員と保育士が現場の中心に残ります。

定員と設備

項目基準根拠
利用定員10人以上(主として重症心身障害児を通わせる事業所は5人以上とすることができる)第69条
設備発達支援室のほか、提供に必要な設備及び備品等を設ける。発達支援室には支援に必要な機械器具等を備える第68条第1項・第2項

出典:指定通所支援基準 第68条、第69条

なお、主として重症心身障害児を通わせる事業所には別の配置が定められています。嘱託医・看護職員・児童指導員又は保育士・機能訓練担当職員・児童発達支援管理責任者が、それぞれ1以上です(第66条第4項)。

令和6年度の報酬改定で、放課後等デイサービスの基本報酬は、次に見る放課後等デイサービス計画に定めた支援の時間によって、3つの時間区分に分かれるようになりました。報酬の数え方と、支援プログラムの公表の義務は放課後等デイの報酬改定の影響|報酬は計画に定めた支援時間で3区分に。支援プログラムの公表も義務になりましたで扱っています。

1日を決めるのは「放課後等デイサービス計画」です

第71条は、児童発達支援の規定を放課後等デイサービスに準用しています。そのとき「児童発達支援計画」を「放課後等デイサービス計画」と読み替えると定めています。

その計画についての条文(第27条)は、手順を細かく書いています。

項決まっていること
第1項作成の業務を担当するのは児童発達支援管理責任者
第2項能力・環境・日常生活全般の状況等の評価を通じて希望と課題を把握(アセスメント)する
第3項アセスメントに当たっては保護者及び障害児に面接しなければならない
第5項担当者等を招集した会議を開催し、原案について意見を求める
第6項説明したうえで文書により同意を得なければならない
第7項作成したら保護者と障害児相談支援を提供する者に交付する
第8項少なくとも6月に1回以上、見直しを行う
第9項モニタリングでは定期的に面接し、結果を記録する

出典:指定通所支援基準 第27条(第71条により放課後等デイサービスに準用)

面接・会議・文書同意・交付・6か月ごとの見直し・記録。ここまでが条文に書かれています。

そして第26条第1項が、「計画に基づき」支援を行い、提供が「漫然かつ画一的なものとならないよう配慮しなければならない」としています。

時刻ではなく、計画が1日の中身を決める仕組みです。

計画の原案に何を記載するかは、同じ第27条の第4項が定めています。5領域との関連性の書き方は個別支援計画の書き方|5領域は欄を分けなくてよく、全部との関連を書きますで扱っています。

評価を公表する義務があります

第26条には、もうひとつ重い規定が置かれています。

第6項は、質の評価と改善に当たって従業者による評価(自己評価)と保護者による評価を受けることを求めています。評価の対象は7つ挙げられています。

#評価する事項
1障害児と保護者の意向、適性、障害の特性等を踏まえた支援を提供する体制の整備の状況
2従業者の勤務の体制及び資質の向上のための取組の状況
3設備及び備品等の状況
4関係機関及び地域との連携、交流等の取組の状況
5障害児と保護者に対する情報の提供、助言その他の援助の実施状況
6緊急時等における対応方法及び非常災害対策
7業務の改善を図るための措置の実施状況

出典:指定通所支援基準 第26条第6項第1号〜第7号

そして第7項が、「おおむね一年に一回以上」、自己評価・保護者評価・改善の内容を保護者に示し、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならないとしています。

働く側から見ると、自分の勤務の体制と資質向上の取組が評価の対象に入っています。

働く前に確認できること

1. 自分は「児童指導員」と「保育士」のどちらで数えられるかを聞く

条文はどちらでもよい書き方です。ただし数え方は同じ枠なので、事業所がどちらとして配置しているかは確認できます。

2. 常勤が何人いるかを聞く

第6項が求めているのは1人以上です。下限は1人なので、体制は事業所ごとに違います。

3. 機能訓練担当職員や看護職員がいるかを見る

どちらも「行う場合には」の条件付きです。いるかいないかで、事業所が何を提供しているかが分かります。

4. 計画の見直しがどう回っているかを聞く

少なくとも6か月に1回以上。面接・会議・文書同意・記録まで条文に書かれています。ここが回っているかは働きやすさに直結します。

5. 公表されている評価を読む

おおむね1年に1回以上、公表が義務づけられています。応募前に読める資料です。従業者の勤務の体制についての評価も含まれています。

よくある質問

Q. 放課後等デイの1日の流れを教えてください。
A. 時刻を定めた条文がないため、本記事では時刻を書いていません。決まっているのは人員の数と、計画に基づいて支援することです。

Q. 保育士資格がないと働けませんか。
A. 条文は「児童指導員又は保育士」としています。児童指導員の要件は本記事では確認していないため、事業所にご確認ください。

Q. 何人の子どもを何人で見ますか。
A. 障害児10人までなら児童指導員又は保育士が2人以上、10人を超えると5人またはその端数ごとに1人を加えます。

Q. 看護師は必ずいますか。
A. いいえ。医療的ケアを行う場合に置く規定で、置かなくてよい場合も3つ定められています。

Q. 定員は何人ですか。
A. 10人以上です。主として重症心身障害児を通わせる事業所は5人以上とすることができます。

Q. 保育所とどこが違いますか。
A. 根拠になる省令が別です。保育所の配置基準は保育補助にできないこと、認定こども園との比較は認定こども園と保育園の違いで扱っています。

迷ったらここ

公表されている評価を、応募前に読む

省令はおおむね1年に1回以上、評価の公表を義務づけています。評価事項には「従業者の勤務の体制及び資質の向上のための取組の状況」も入っています。

  • 公表されている自己評価・保護者評価に目を通したか
  • 自分は児童指導員と保育士のどちらとして配置されるか
  • 常勤が何人いるか(省令の下限は1人以上)
保育士の転職サービスを比較する

まとめ

放課後等デイサービスに、時刻を定めた規定はありません。

決まっているのは人員です。「児童指導員又は保育士」が、障害児10人までなら2人以上。10人を超えると5人ごとに1人ずつ増えます。うち1人以上は常勤です。

機能訓練担当職員や看護職員は「行う場合には」の条件付き。数に含められますが、合計数の半数以上は児童指導員か保育士でなければなりません。

そして1日の中身を決めるのは放課後等デイサービス計画です。面接、会議、文書同意、交付、6か月ごとの見直し、記録。ここまでが条文にあります。

さらに、支援の評価はおおむね1年に1回以上、公表しなければなりません。応募前に読める資料が用意されている、数少ない職種です。

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この記事を書いた人

医療・福祉・保育の人材紹介の現場で求職者の相談を受けてきた編集者が担当しています。キャリアアドバイザー歴8年、転職相談・紹介の対応実績1,500人以上(自社実績/2026年8月時点)。介護・看護師・保育士・栄養士の4分野を担当。記事の数値には必ず出典と公表時点を添えています。

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