30秒でわかるまとめ
- 私立の常勤の保育教諭は、月額327,240円です賞与の12分の1を含む月額で、平均勤続年数は9.9年です。12か月分は392.7万円で、編集部試算です。
- 主幹保育教諭は、保育教諭の1.36倍の月額になります主幹保育教諭は445,573円、指導保育教諭は403,347円です。平均勤続年数も21.7年、16.9年と長くなります。
- 公立の保育教諭は346,808円で、私立より高い月額です私立との差は19,568円です。主幹保育教諭どうしでは、差が92,222円に広がります。
- 地域の区分では、私立に61,881円の幅があります20/100地域の373,577円が最高で、その他地域の311,696円が最低です。どれも平均の額です。
※職種の区分で集計した別の統計は幼稚園教諭の年収、この記事と同じ調査の読み方は保育園の園長の年収で扱っています。

まず資料:認定こども園の職種別の表に「保育教諭」の行があります
この記事の数字は、こども家庭庁の「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」の集計結果と、同じ調査をe-Statに載せた統計表から取っています。こども家庭庁の調査ページに掲載されている、いちばん新しい回です。
| 項目 | 資料の記載 |
|---|---|
| 表の名前 | (2)職種別職員1人当たり給与月額(全体状況)③ 認定こども園(私立・公立) |
| 職員の給与の時点 | 職種別の勤続年数や支給額等(令和6年3月) |
| 認定こども園の有効回答数 | 3,793か所(うち私立2,585か所) |
| 給与の表の集計施設数 | 私立2,452施設、公立1,004施設 |
出典:こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果」調査概要・認定こども園(私立・公立)職種別職員1人当たり給与月額
金額は「1人当たり給与月額(賞与込み)」です。令和6年3月分の月給に、令和5年度の賞与の12分の1を足した額で、月給と賞与がそれぞれいくらかは表から分かりません。注記の原文と勤続年数の数え方は、保育園の園長の年収で扱っています。
表は「認定こども園(私立・公立)」の1つで、園の類型ごとには分かれていません。e-Statの表も「私立・公立認定こども園」の総括表・地域区分別・定員区分別で、類型別の表は見当たりませんでした。どの類型の園がどれだけ含まれるかの説明も、本記事が確認した資料にはありません。類型の違いは認定こども園と保育園の違いで扱っています。
幼稚園教諭の年収で使った賃金構造基本統計調査は職種の区分「幼稚園教員,保育教諭」で集計した統計で、この記事は認定こども園という施設の中の職種別の表を使うため、同じ数字にはなりません。

認定こども園には幼保連携型・幼稚園型・保育所型・地方裁量型の4つの種類があり、令和7年4月1日現在は幼保連携型が7,470園でした。種類の分かれ方は認定こども園の種類は4つ|法律にある名前は幼保連携型だけ。残る3つは告示の呼び名ですで扱っています。
私立の常勤は327,240円。12か月分で392.7万円(編集部試算)
| 私立の保育教諭 | 集計対象人数 | 平均勤続年数 | 給与月額(賞与込み) |
|---|---|---|---|
| 常勤 | 29,279人 | 9.9年 | 327,240円 |
| 非常勤 | 7,157人 | 11.8年 | 202,572円 |
出典:同調査 e-Stat 第37表(私立・公立認定こども園 総括表)。金額は円未満を四捨五入(編集部)。集計結果PDFの表示と一致
調査は「年収」を出していません。この記事の年額は、次の式で編集部が計算した試算です。
推計年額 = 1人当たり給与月額(賞与込み)× 12か月
計算式:327,240円 × 12か月 = 3,926,880円(392.7万円)です(編集部試算)。
3月分の月給が1年間続いたと仮定した数字で、誰かが1年間に実際に受け取った額を集めたものではありません。
私立の常勤の保育教諭は29,279人で、表の15の職種の中でいちばん人数が多い行です。私立の常勤職員の合計44,865人のうち、65.3%が保育教諭です(編集部算出)。
同じ調査の保育所の保育士(私立・常勤)は341,468円で、保育教諭とは14,228円の差です。ただし勤続年数や園の規模がそろった比較ではないため、この差だけで、保育教諭と保育士のどちらの給与が高いとは言えません。

指導保育教諭・主幹保育教諭と比べる:主幹は保育教諭の1.36倍
| 私立・常勤 | 集計対象人数 | 平均勤続年数 | 給与月額(賞与込み) | 推計年額(編集部試算) |
|---|---|---|---|---|
| 主幹保育教諭 | 3,364人 | 21.7年 | 445,573円 | 5,346,876円(534.7万円) |
| 指導保育教諭 | 1,127人 | 16.9年 | 403,347円 | 4,840,164円(484.0万円) |
| 保育教諭 | 29,279人 | 9.9年 | 327,240円 | 3,926,880円(392.7万円) |
| 助保育教諭 | 137人 | 10.4年 | 281,699円 | — |
出典:同調査 e-Stat 第37表。推計年額は編集部算出
計算式:445,573円 × 12か月 = 5,346,876円、403,347円 × 12か月 = 4,840,164円です(編集部試算)。
| 私立・常勤の比較 | 月額の差 | 倍率 |
|---|---|---|
| 指導保育教諭と保育教諭 | 76,107円 | 1.23倍 |
| 主幹保育教諭と指導保育教諭 | 42,226円 | — |
| 主幹保育教諭と保育教諭 | 118,333円 | 1.36倍 |
出典:同表より編集部が算出(倍率は小数第3位を四捨五入)
平均勤続年数は、主幹保育教諭21.7年、指導保育教諭16.9年、保育教諭9.9年です。月額の差には、役職の違いと勤続の違いの両方が入っていて、この表からは分けられません。勤続年数は「過去に勤務していた保育所等における勤続年数も含めて算定」と注記されています。
人数は、主幹保育教諭の3,364人のほうが、指導保育教諭の1,127人より多くなっています。助保育教諭は私立の常勤で137人と少ない集計のため、比較の表には入れていません。
公立は346,808円。役職が上がるほど私立との差が開きます
| 常勤 | 私立 | 公立 | 公立-私立 |
|---|---|---|---|
| 主幹保育教諭 | 445,573円(21.7年) | 537,795円(22.1年) | 92,222円 |
| 指導保育教諭 | 403,347円(16.9年) | 475,512円(15.2年) | 72,165円 |
| 保育教諭 | 327,240円(9.9年) | 346,808円(9.8年) | 19,568円 |
出典:同調査 e-Stat 第37表。( )は平均勤続年数。差は編集部算出
公立の保育教諭を同じ式で12か月分にすると、346,808円 × 12か月 = 4,161,696円(416.2万円)です(編集部試算)。
保育教諭どうしでは、平均勤続年数は私立9.9年、公立9.8年で、月額の差は19,568円です。この差は、指導保育教諭では72,165円、主幹保育教諭では92,222円に広がります。
公立の集計対象人数は、保育教諭の行が小数を含む値になっていて、表に説明がありません。そのため、この記事では公立の人数を出していません。
非常勤の202,572円は、常勤と同じ時間に直した額です
私立の非常勤の保育教諭は7,157人で、給与月額(賞与込み)は202,572円、平均勤続年数は11.8年です。
この金額について、表の注記は、施設で定めている1週間の勤務時間を元に「常勤と同様の時間数で算出した金額である」としています。
非常勤の人が実際に受け取った月額ではありません。常勤と同じ時間働いたとして直した額のため、この記事では非常勤の年額を試算していません。
前回の調査から、私立の保育教諭は4.7万円増えています
集計結果の概要には、前回の調査との比較が載っています。認定こども園の行は次のとおりです。
| 認定こども園(保育教諭) | 給与月額(賞与の1/12を含む) | ( )の年数 |
|---|---|---|
| 今回(令和6年3月給与と令和5年度賞与) | 32.7万円 | 9.9年 |
| 前回(平成31年3月給与と平成30年度賞与) | 28.0万円 | 8.2年 |
| 差 | +4.7万円 | +1.7年 |
| (参考)公立の今回 | 34.7万円 | 9.8年 |
出典:同集計結果 1.(概要)③ 私立施設・事業所の保育士等(常勤)の1人当たり給与月額
概要は、まとめとして次のように書いています。
「保育所、幼稚園(新制度)、認定こども園の保育士等については、給与月額が約4~5万円程度増額している。」
出典:同集計結果 1.(概要)③(原文どおり)
( )の年数は、この概要の表では「平均経験年数」と呼ばれています。前回より平均の年数も1.7年延びていて、4.7万円の増加のうち、年数が延びた分がどれだけかは、この資料からは分けられません。金額は万円単位で四捨五入されているため、差が端数で合わないことがある、とも注記されています。
地域区分別:私立は311,696円から373,577円まで
e-Statの地域区分別の表から、私立の常勤の保育教諭を並べます。区分の名前は表のとおりです。区分の決め方は、本記事では取得していません。
| 地域区分 | 私立の保育教諭 | 平均勤続年数 | 人数 |
|---|---|---|---|
| 20/100地域 | 373,577円 | 6.9年 | 585人 |
| 16/100地域 | 342,556円 | 7.6年 | 986人 |
| 15/100地域 | 351,681円 | 8.0年 | 1,143人 |
| 12/100地域 | 356,864円 | 7.7年 | 2,214人 |
| 10/100地域 | 338,499円 | 9.0年 | 2,461人 |
| 6/100地域 | 327,229円 | 9.2年 | 3,817人 |
| 3/100地域 | 326,361円 | 9.9年 | 6,276人 |
| その他地域 | 311,696円 | 11.3年 | 11,797人 |
出典:同調査 e-Stat 第38表(私立・公立認定こども園 地域区分別)。常勤。金額は円未満を四捨五入(編集部)
いちばん高い20/100地域と、いちばん低いその他地域の差は61,881円です。20/100地域は平均勤続年数が6.9年でいちばん短く、その他地域は11.3年でいちばん長い区分です。勤続年数の長い区分ほど月額が高い、という並びにはなっていません。
私立の常勤の保育教諭の40.3%は、その他地域の11,797人です(編集部算出)。8区分の人数を足すと全体の29,279人になりますが、区分ごとの月額を人数で平均しても、全体の327,240円にはなりません。集計の方法は表に説明がないため、区分どうしの大小を見る材料として使ってください。
公立は20/100地域が「*」で数字が出ていないため、この記事では公立の区分別の月額を出していません。
定員区分別:151名以上が332,645円でいちばん高い
e-Statの定員区分別の表(表題は「定員区分別(利用定員)」)から、私立の常勤の保育教諭を並べます。
| 定員区分(私立) | 保育教諭 | 平均勤続年数 | 人数 | 集計施設数 |
|---|---|---|---|---|
| 40名以下 | 310,570円 | 11.3年 | 295人 | 72施設 |
| 41〜90名 | 323,711円 | 10.5年 | 15,829人 | 1,504施設 |
| 91〜120名 | 326,089円 | 8.3年 | 315人 | 37施設 |
| 121〜150名 | 321,064円 | 9.5年 | 884人 | 82施設 |
| 151名以上 | 332,645円 | 9.3年 | 11,802人 | 746施設 |
出典:同調査 e-Stat 第39表(私立・公立認定こども園 定員区分別(利用定員))。常勤。金額は円未満を四捨五入(編集部)
40名以下と151名以上の差は22,075円です。ただし121〜150名は321,064円で、91〜120名より低くなっています。定員が大きいほど一直線に高くなる、という形ではありません。
読むときの注意があります。
- 人数が2つの区分に集まっています。41〜90名と151名以上で、5区分の人数の94.9%です(編集部算出)。91〜120名は37施設・315人と少ない集計です。
- 区分別の人数を足しても、全体の人数になりません。5区分の合計は29,125人で、全体の29,279人と合いません。集計施設数も合計2,441施設で、全体の2,452施設と違います。理由は表に書かれておらず、本記事は取得していません。
1つの園に、主幹保育教諭は常勤1.6人(常勤換算)
給与とは別に、同じ調査は私立の認定こども園1施設あたりの職員の配置を集計しています。
| 私立の認定こども園(1施設あたり) | 実際の配置・常勤 | 実際の配置・非常勤 |
|---|---|---|
| 主幹保育教諭 | 1.6人 | 0.0人 |
| 指導保育教諭 | 0.9人 | 0.0人 |
| 保育教諭・助保育教諭・講師・教育・保育補助者(免許有) | 14.5人 | 4.7人 |
出典:同集計結果 認定こども園(3)職員配置の状況(私立施設)。集計施設数1,600施設、平均利用定員数149人。人数は「すべて常勤換算後の人数」
主幹保育教諭と指導保育教諭を合わせると、常勤で2.5人です(編集部算出)。保育教諭などの行は常勤14.5人で、役職に就いている人は、1つの園の中では数人という平均の姿です。どれも平均で、1人もいない園も、複数いる園も含みます。
この記事が扱っていないこと
- 月給と賞与の内訳。表の金額は、3月分の月給に賞与の12分の1を足した額だけです。賞与の額や月数は取得していません。
- 認定こども園の類型別の数字。表が類型で分かれておらず、本記事は取得していません。
- 給与の分布や中位数。表は平均だけです。
- 表の「*」の意味と、地域区分の決め方。本記事は取得していません。
- 前回の調査の詳しい表。前回分は内閣府の旧ページにあり、本記事は今回の集計結果の概要に載った数字だけを使いました。
- 職種の区分で集計した賃金の統計の数字。幼稚園教諭の年収で扱っています。
- 保育教諭として働くための免許・資格の要件、手当の加算の仕組み、手取りの額。本記事は取得していません。
保育教諭として園を選ぶときに確認できること
- 提示の額が賞与込みか、月給だけか。統計の327,240円は、賞与の12分の1を含む月額です。
- 運営が私立か公立か。常勤の保育教諭の平均は、私立327,240円、公立346,808円です。
- 主幹保育教諭・指導保育教諭が何人いるか。私立の平均は、1施設あたり常勤で主幹1.6人、指導0.9人(常勤換算)です。
- 非常勤なら、時間あたりの額。統計の非常勤の月額は、常勤と同じ時間働いたとして直した額です。
- 園の地域と定員。私立の保育教諭は、地域区分で311,696円から373,577円まで差がありました。
よくある質問
Q. 保育教諭の年収はいくらですか。
A. 調査は年収を公表していません。私立の認定こども園の常勤の保育教諭の給与月額(賞与込み)は327,240円で、12か月分にすると3,926,880円(392.7万円)です。公立は346,808円で、12か月分は4,161,696円(416.2万円)です。どちらも編集部試算の平均です。
Q. 主幹保育教諭になると、どれくらい変わりますか。
A. 私立の常勤では、主幹保育教諭445,573円、保育教諭327,240円で、差は118,333円です。平均勤続年数も21.7年と9.9年で違うため、役職だけの差とは言えません。
Q. 保育教諭は保育士より給料が高いですか。
A. この記事の資料からは、そう言い切れません。同じ調査の平均では、私立の常勤で、保育教諭のほうが保育所の保育士より14,228円低い数字でした。勤続年数や園の規模がそろっていない比較です。
Q. 非常勤の保育教諭の月額はいくらですか。
A. 私立の非常勤は202,572円です。ただし常勤と同様の時間数で算出した金額で、非常勤の人が実際に受け取った額ではありません。
Q. 幼稚園教諭の年収の記事と数字が違うのはなぜですか。
A. 使っている統計が違います。幼稚園教諭の年収の記事は職種の区分で集計した賃金の統計を、この記事は認定こども園という施設の職種別の表を使っています。集計の対象も、金額の定義も違います。
迷ったらここ
保育教諭の給与は役職で見る
私立の認定こども園の常勤の保育教諭の給与月額(賞与込み)は327,240円です。主幹保育教諭は445,573円で、保育教諭の1.36倍の平均です。
- 提示の額が賞与込みか、月給だけか(統計の額は賞与の12分の1を含む月額)
- 運営が私立か公立か、園に主幹保育教諭・指導保育教諭が何人いるか
- 非常勤なら時間あたりの額(統計の非常勤の月額は常勤と同じ時間に直した額)
まとめ
- 私立の認定こども園の常勤の保育教諭は、賞与込みの給与月額327,240円。12か月分で392.7万円(編集部試算)
- 主幹保育教諭は445,573円で、保育教諭の1.36倍。指導保育教諭は403,347円
- 公立の保育教諭は346,808円で、私立より19,568円高い。主幹保育教諭どうしでは92,222円の差
- 前回の調査から、私立の保育教諭は4.7万円増えた(年数も1.7年延びている)
- 私立の地域区分別では311,696円から373,577円まで、差は61,881円
保育教諭の給与は、1つの数字で言い切れるものではありません。私立か公立か、役職、地域や園の定員で、平均の額が動きます。求人を見るときは、賞与込みかどうかと、園に主幹・指導の役職が何人いるかを合わせて確かめてください。

